7月は北陸や秋田県で大雨が続き、車の水没事故が相次いだ。車が水没したらどのように救助するのか。7月18日に山形・米沢市で警察などによる訓練が行われた。
VRで「水没する車」体験
18日に米沢警察署で行われた訓練には、県警本部の機動隊や各警察署の署員など約30人が参加した。

訓練ではJAF(日本自動車連盟)の担当者から、今回の秋田県の大雨で「車の水没トラブルによる救援要請」が500件を超えたことが報告された。

続いて最新のVR機材を使って、車が水没する際の危険性を体験した。

参加者の視界には、まるで実際に乗車しているような景色が映し出されている。車が水に入って2分後には足元まで浸水し、ドアが開かなくなった。そして5分後には、顔のすぐ下まで水が迫る。

警察官:
あーダメだ、終わった。もう水没します。肩ぐらいまで水が来てます。やばい、やばい、やばい
求められる「警察の対応力向上」
県内でも近年、アンダーパスが冠水し、通行中の車が水没する事故は多発していて、救助に当たる警察の対応力向上が求められている。

そのため、18日は米沢市内のアンダーパスを使って「水没した車内に人が取り残されている」との想定で実地訓練も行われた。

米沢警察署 地域課・庄司葵巡査:
アンダーパスは少しの水でも車のドアが開かなくなったり、閉じ込められて溺れてしまうことがすぐ発生するので、水がたまったアンダーパスには入らないことが一番大切
県内は今後も台風など大雨が増えることから、県警はこうした訓練を続けていくとしている。
(さくらんぼテレビ)