「離岸流(りがんりゅう)」は、岸に打ち寄せた波が沖に戻ろうとする際に発生する速い流れのことで、離岸流に巻き込まれる水難事故が多く発生している。離岸流の危険性を記者が体験した。

「穏やかに感じても逆らうのは困難」

沖縄テレビ 山城志穂 記者:
この場所では沖への強い流れ「離岸流」による水難事故が多く発生しています。離岸流とはどのくらい危険なのか、実際に体験します

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糸満市の大渡浜(おおどはま)海岸で、2023年7月4日、海上保安庁がマスコミ向けに離岸流の体験会を開いた。

沖縄テレビ 山城志穂 記者:
一見流れは穏やかに感じますが、実際海に入ってみると、潮の流れに逆らうことは難しいように感じました

潮の流れは目に見えづらいが、色の着いた液体を流してみると、どんどん沖へ流れていくのがわかる。

離岸流の流れは非常に速く、記者が懸命に泳いでも一向に岸に近づくことができない。

もし離岸流に遭遇したら心がけること

離岸流で沖に流された際は、慌てずに体の力を抜いて浮き、救助を待つことが肝要だ。

第十一管区海上保安本部 島袋光和 交通安全対策課長:
(岸に)戻ろうとするような、慌てる行動をしてしまうと、それだけ体力を使います。なるべく慌てずに自分の体力を温存してください。流されて止まった場所で、救助を待つことを心がけてほしいです

2023年に入り、県内で水難事故に遭った人は6月末の時点で41人と、2022年の同じ時期より14人多くなっている。

体験会が開かれた大渡浜海岸では、2023年6月、遊泳中の男性が離岸流で沖に流され、海上保安庁に救助された。

男性はライフジャケットを着けていて、命に別条はなかった。

海上保安庁は、シュノーケリングなどを楽しむ際は、ライフジャケットなど浮くものを身に着けるとともに、一人では行かず、万が一のために連絡手段を確保するよう呼びかけている。

(沖縄テレビ)

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