ロシア軍への反乱以降、行方がわかっていない、ロシアの民間軍事会社ワグネルのトップ・プリゴジン氏。ロシアの国営テレビは、プリゴジン氏の別荘を家宅捜索する映像を公開した。
プリゴジン氏の変装写真が大量に…
別荘で見つかったのは、プリゴジン氏の強面の印象を覆すような写真。

茶色に染めた長い前髪を片側に流すプリゴジン氏。たっぷりとひげを生やし、首にストールも巻いている。

迷彩服を身にまとい、メガネの奥から鋭い眼光を放つ写真は、まるでスーダンの国防省職員のようだ。

“戦場のボス”の印象とはかけ離れた、プリゴジン氏の変装写真の数々。そのほとんどは自撮りだ。
“プリゴジンの乱”の最中に家宅捜索
捜索は“プリゴジンの乱”でロシアに衝撃が走った6月24~25日に行われた。

対象となった別荘はまさに豪華絢爛。吹き抜けの開放的な空間に緑が生い茂っている。


捜索で見つかったのは、大量の現金に金の延べ棒…。さらにプリゴジン氏の身分証やパスポートもあった。

しかし、そこに書かれていた名前は「ウラジーミル・ワシーリエビチ・ボブロフ」。偽名の身分証だった。

そして極めつけは…棚に並べられたカツラと口ひげ。変装写真を撮影するときに使った物だろうか。
反乱の時と比べると、全く別人の印象だ。たびたび変装していたとみられるプリゴジン氏には、どこかに潜伏する狙いがあったのだろうか。
プリゴジン氏はサンクトペテルブルクに?
そのプリゴジン氏の居場所について、ベラルーシのルカシェンコ大統領の口から新たな情報が飛び出した。

ルカシェンコ大統領:
プリゴジンは、ロシアのサンクトペテルブルクにいる。
サンクトペテルブルクはプリゴジン氏の出身地で、ワグネルの事務所も置かれていたロシア第二の都市。捜索を受けた別荘もこの街にある。

一部のロシアメディアも、「サンクトペテルブルクで押収されていた武器の返還を受ける際、プリゴジン氏本人が現れた」と報じている。
プリゴジン氏は、今週公開した音声の中でこう語っている。

「そう遠くないうちに、我々が勝利を収める姿が見られるよ。戦場の最前線でね」
武器も戻ってきた今、再び戦場への復帰を虎視眈々と狙っているのだろうか。
(「イット!」 7月7日放送より)