スマホやノートパソコン、小型扇風機など、今やあらゆる物に使われているリチウムイオン電池。しかし、使い方を誤ると火災や爆発のおそれがあるのだ。特に気温が上がるこれからの時期は、注意が必要だ。

夏は要注意!モバイルバッテリー

大きな音と炎をあげて爆発したのは、スマートフォンなどを外出先で充電できる便利なモバイルバッテリー。

この記事の画像(11枚)

商品の安全性などを検査する「製品評価技術基盤機構nite」が発表した実験映像だ。

爆発したのは、バッテリーに内蔵されているリチウムイオン電池だという。ここ数年、ゴミ処理場やゴミ収集車の火災が相次いでいる。ナイトによると被害額は100億円とも試算されている。

nite 岡田 有毅さん:
背景として、リチウムイオン電池を使った製品の普及があると考える

リチウムイオン電池は基本的に不燃ごみ。可燃ごみとして捨てられ、ごみ処理場などで裁断されたり圧縮されたりすると中身がショートし、爆発するのだ。

リチウムイオン電池はスマホやノートパソコン。 コードレス掃除機や携帯ゲーム機、電子タバコなど多くの製品に使われている。

nite 岡田 有毅さん:
バッテリーが入っているにも関わらず捨てたとか、何の考慮もなく捨てたということも多々あると思う

ゴミ処理の現場で事故が増えていることから、札幌市では現在、リチウムイオン電池を使った家電製品をごみとして受け入れていない。市は、家電販売店やリサイクル業者に引き取ってもらうことを推奨している。

夏は要注意!身近な危険が…

危険はゴミ処理の現場だけではない。この季節…真夏ならではの身近な危険もあるのだ。

炎天下の駐車場。 車のダッシュボードの上に何気なく置かれたモバイルバッテリー。これを放置していると…。

次第にバッテリーが膨らみはじめる。そして中からは白い煙が…。最後には爆発してしまった。炎天下の日には、車内にリチウムイオン電池を使った製品を放置するのは絶対に禁止だ。

最近よく見る携帯型の小さな扇風機。炎天下では重宝する。いままさに手にしている方も多いのではないかと思うが…。誤って地面に落下させ衝撃を与えてしまった。壊れてしまったのに気付かずに使い続けると…。

壊れてしまったリチウムイオン電池が内蔵されている柄の部分が吹き飛んでしまった。壊れてしまったからといって、ポイッと捨てることはできない。小型のモバイル扇風機も、家電販売店やリサイクル業者に引き取ってもらわなければいけない。そうしないと…。

ごみ処理中に爆発してしまう。小さく軽く…生活を便利にしてくれるリチウムイオン電池。使い方や捨て方には注意が必要だ。

(北海道文化放送)

北海道文化放送
北海道文化放送

北海道の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。