宮崎県で全国初となる取り組み「おむつのサブスク」の実施に向けて動き出した。宮崎県が目指す効果、そして気になる中身とは。

定額でおむつが“使い放題”

サブスクリプションとは、定額料金を支払うことでサービスを利用できる仕組みだ。

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県は6月定例県議会に保育施設でおむつの定額利用料の助成をする市町村に補助を行う予算案を提出する。予算額は3,200万円で、全国で初めての取り組みだ。

天神保育所・落合智美主幹:
朝、荷物をバッグに入れてきていただいて、この中に1個1個名前を書いてもらって入れて持ってきてもらうようにしています

多くの保育施設では、それぞれ名前を書いておむつを持参していて、さらに一部の施設では使用済みのおむつを持って帰る仕組みになっている。

宮崎市の天神保育所では、約3年前に希望者に有料で「おむつのサブスク」を始めた。
天神保育所のおむつサブスクは子育てサポート事業を手がける企業のサービスで、利用希望者は月に約2,500円でおむつ使い放題となる。

ーー保護者の声は?

天神保育所・落合智美主幹:
朝忙しかったりするので「あれが無い、これが無い」というのがなくなって楽になったという声があります

おむつが足りなくなる度に保護者への連絡が必要だった保育所側の負担も減ったという。

天神保育所・落合智美主幹:
この子はこのバッグからという名前の確認もいるし、使ったものも返してたので、おむつを使った子のバッグに入れる手間もなくなりました

保護者の負担も減ってお得に

県によると、民間企業による「おむつサブスク」の価格帯は月に2,500円から3,200円。県の事業イメージでは、県と市町村が3分の1ずつ補助する。

最も高い価格帯を利用した場合、保護者の負担は約1,060円となる。

一方、定額制ではない場合、おむつ1枚20円として週6日の利用の場合は、1カ月に2,400円のおむつ代がかかっている。
この事業が実現すれば、利用料の3分の2が補助されるため、今より1,340円お得になる計算だ。

家計と心に“余裕”生まれる

天神保育所では23人いる0歳児と1歳児のうち、8人がサブスクを利用。県の補助があれば希望者は増えると見ている。

天神保育所・伊東健園長:
朝早く起きて子どもの面倒見て疲れて帰ってきて、おうち帰ってまた家事をして、大変だと思います

ーー県の取り組みに関しては?

天神保育所・伊東健園長:
賛成です

保護者:
今なんでも高くなってきているというのもあるので、おむつも結構高いので、そういうのはありがたいです。おむつのサブスクは家でする作業がなくなるので、その分子どもと関われる時間、心の余裕も生まれるのですごく助かります

おむつサブスクの予算案には、保育所などでのおむつの処理費用も含まれている。
県は、早ければ10月からおむつのサブスク補助を始めたいとしている。

(テレビ宮崎)

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