日中の気温が上がった庄内地方では6月21日、鶴岡市や酒田市で30度を超える真夏日となり、2023年最高を観測した。こうした中、遊佐町では特産の岩ガキ漁が始まり、港には風物詩の“あの音”が響いた。
鳥海山の伏流水が大きくぷりぷりに育てる
「コンコンコン…」と水揚げしたカキについた余分な殻や藻を包丁やナタでこそぎ落し、商品価値を高める作業「カキたたき」。

2022年より10日ほど早い5月18日に漁が解禁された遊佐町の吹浦漁港では、沖での素潜り漁を終えた船が戻る午前10時過ぎから、港にこの音が響き始め、岩ガキシーズンの風物詩となっている。

中でも、吹浦沖でとれるものは、鳥海山から流れる伏流水の豊富なミネラル分で身が大きく、クリーミーな味わいに育つというが、2023年は海水が冷たく、特に身入りが良いという。

カキ漁師・池田洋一さん:
身がパンパンで良い状態。冷やしてレモンを絞って生で食べたり、もみじおろしをかけて辛めにして食べたりする

酒田市の市場を通して、県の内外に出荷される吹浦沖の天然岩ガキ。

漁は7月がピークで、おいしい時期は例年8月中旬まで続くが、2023年は成長が1~2週間早く、食べごろも早まりそうだという。
(さくらんぼテレビ)