岸田首相は通常国会閉会日の21日、記者会見を行い、マイナンバーを巡るトラブルが相次いでいることを受け、今年秋までを目途に総点検を行った上で、現行の保険証の全面的な廃止について「国民の不安を払拭するための措置が完了することが大前提だ」と強調した。
岸田首相は21日の記者会見で、マイナンバーを巡るトラブルが相次いでいることを受け、マイナポータルで閲覧可能となっている全てのデータについて、今年秋までを目途に、総点検する考えを示した。
また、トラブルの再発防止を徹底するため、氏名・住所・性別・生年月日の4つの情報を全て照合する手続きに統一するなど、マイナンバー登録に関する政省令の見直しを、今年秋までを目途に行う考えも明らかにした。
さらに、現行の保険証については「来年秋の廃止への国民の不安を重く受け止めている」として、全面的な廃止は「国民の不安を払拭するための措置が完了することを大前提として取り組む」と述べた。その上で「(現行の保険証について)来年秋の廃止を予定しているが、法律に規定されている通り、その後最大1年間、2025年秋まで、猶予期間として使えることとしている。この期間を活用して国民の不安を払拭する」と強調した。