札幌ドーム 起死回生策となるか

札幌ドームを暗幕で仕切り使用する「新モード」。

北海道日本ハムファイターズ本拠地移転後の減収対策の決め手となるのだろうか。

9月10日、ラグビーW杯のパブリックビューイングで初めて使用された「新モード」。

10日に行われたのは、ラグビーW杯フランス大会の日本対チリの試合。

札幌ドームではパブリックビューイングが行われた。

ドーム内を仕切り、従来よりも小さな規模のイベントに対応する「新モード」での初めてのイベント開催だ。

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札幌ドームの「新モード」とは?

北海道日本ハムファイターズの本拠地移転により、年間約130日行われていたイベントの半分ほどを失うことになった札幌ドーム。

減収対策としてドーム内を暗幕で仕切り、従来の半分以下の1万5000人から2万人規模のイベントに対応するために導入されたのが「新モード」だ。

総事業費は約10億円。

札幌ドームでは2023年度に「新モード」でのコンサートを6件見込んでいるが、これまで1件も決まっていなかった。

札幌市の秋元克広市長は「実際に新モードを使ってもらわなければ、状況を理解してもらえないことがある。試しに使ってもらう取り組みやイベントなども考えていきたい」と語る。

今回のイベントは、いわば「新モード」のアピールの場。

費用は札幌市と札幌ドームがほぼ負担し、入場は無料だ。

「新モード」利用者の評判は?

幅30m・高さ17mの巨大スクリーンも設置した。
飲食ブースを設け、軽食や弁当のほかビールも販売。

試合は日本が先制点を許すものの、すぐに追いつき逆転。
札幌山の手高校出身のリーチマイケル選手も活躍し、42対12で快勝した。

初めての「新モード」に集まったのは、1800人あまりだった。

「楽しんだ。画面も見やすく、観客席が広いグラウンドなので見やすかった」(札幌市民)

「新モード」の開催やPRに巨額の費用がかかっていることについては、             
「市民が払っているんですよね。税金ですよね」(札幌市民)
「札幌ドームの赤字は困るので、使えるならどんどん使ってほしい」(札幌市民)

これに対して、札幌市は、
「税金を使ってイベントを開催して、市民に理解してもらいながら新モードの良さを示すしかない。数多くの新モードのイベントにつなげていきたい」(札幌市スポーツ局 井上 昭 施設課長)

試行錯誤を続ける札幌ドーム。

今後の運営が注目される。

北海道文化放送
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