天皇皇后両陛下はきょう、結婚から30年を迎え、「喜びを分かち合い、そして時には悲しみを共にし、これまでの歩みを進めてこられたことに深い感謝の念を覚えます」と文書で感想を寄せられました。
両陛下は1986年に出会い、30年前のきょう、結婚されました。
宮内庁を通じて寄せた感想の中で、両陛下は「感慨もひとしお」とした上で「30年前、雨の降る中で執り行われた結婚の儀や午後の朝見の儀、多くの方から温かい祝福を頂いたパレードなどを懐かしく思い出します」「互いに助け合いつつ、喜びを分かち合い、そして時には悲しみを共にし、これまでの歩みを進めてこられたことに深い感謝の念を覚えます」と30年の月日を振り返られました。
また、この間日本が何度も自然災害に見舞われ、新型コロナウイルスなどの影響を受けたことに触れ、今も困難な状況にある人々を案じる思いを示されました。
その上で、世界や社会の変化に対応しながら「国民と苦楽を共にするという皇室の在り方が大切であるとの考えを今後とも持ち続けていきたい」とした上で、「多くの人々と出会って話を聞き、時には言葉にならない心の声に耳を傾けながら、困難な状況に置かれた人々を始め、様々な状況にある人たちに心を寄せていきたいと思います。そして、そのような取組のうちに、この国の人々の新たな可能性に心を開き続けていくことができれば」と国民に寄り添う思いを綴られました。

成年皇族として少しずつ経験を積まれている長女の愛子さまについては、「愛子が学び、経験する一つ一つのことが、私たちにとっても新たな学びへとつながっている」と記されました。
そして、「今後とも国民の幸せを願い、二人で協力しながら務めを果たしていくことができれば」とした上で、「これからの時代が、皆様にとって明るい希望と夢を持って歩みを進めていくことのできるものとなるよう心から願っています」と結ばれました。

