6月から関西で「二酸化炭素を食べる自動販売機」が試験導入される。一体どんなものなのか?取材した。

国内初の「二酸化炭素を食べる自動販売機」

大手飲料メーカーのアサヒ飲料が、「二酸化炭素を食べる自動販売機」を開発した。一見、何の変哲もない自動販売機だが…

自動販売機は、大気中の空気を取り入れて商品を冷やしたり温めたりしている。

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アサヒ飲料 未来創造本部 菅沼剛さん:
こちらが大気中のCO2を吸収する特殊な素材となっています

特殊な素材でできた白い粉が入った吸収剤を自動販売機の中に入れることで、自動販売機が空気を取り入れる際に、二酸化炭素だけを吸収してくれるという仕組みになっている。

吸収したCO2は“肥料”に

試しに、白い粉が入った袋に二酸化炭素を入れると…40秒ほどで吸収された。

実証実験を行うアサヒ飲料によると、自動販売機1台あたりが、1年間に吸収するのは、スギ20本が吸収する二酸化炭素に相当する。さらに、吸収された二酸化炭素は、肥料としての活用が検討されている。

アサヒ飲料 未来創造本部 菅沼剛さん:
CO2を吸収というだけでなくて、CO2を資源として活用することで我々は循環型の社会を作っていきたいと思う

アサヒ飲料によると生育試験をした結果、二酸化炭素を原料とした肥料は、一般的な肥料に比べ、植物の発育の促進がみられた。

実証実験は、6月から関東・関西エリアを中心に行われ、2024年からの本格稼働を目指す。

(関西テレビ「newsランナー」5月25日放送)

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