菅原祐さんは野菜ソムリエの資格を持ち、岩手県内各地を回り新鮮な野菜を仕入れ、軽トラックを使って「移動産直」をしている。新鮮な野菜はもちろん、生産者の思いを大事に届けている。
八幡平で仕入れたのは…
西島芽アナウンサーと八幡平市松尾寄木で待ち合わせした菅原さんが、レトロな雰囲気のかわいらしい移動産直マルシェカーで到着。
野菜ソムリエの資格を持つオーナー・菅原祐さんは、おいしい野菜と生産者の思いを届けるため、岩手県内各地を回り新鮮な野菜を仕入れ販売している。
最初に訪れたのは、菅原さんに野菜を卸している野菜農家・高橋郁子さん。
移動産直・菅原祐さん：
“まとーこたん”というブランドで卸していただいていて、移動産直で人気の野菜をたくさん作っていただいています
“まとーこたん”とは、アイヌ語で「松尾村」のことで、味の濃い大玉トマトやミニトマトが人気だ。他にも、珍しいイタリア野菜・プンタレッラを作っている。友人の紹介で知り合ったという菅原さんと高橋さん。移動産直は、生産者にとってどのような存在なのか、高橋さんに聞いた。
野菜農家・高橋郁子さん：
あまり盛岡の方まで野菜を持っていけないので、地元だけよりも、外に出ていると思えば、すごくありがたいです
この日仕入れたのは人気のスナップエンドウ。
移動産直・菅原祐さん：
すごい甘いんですよ。みずみずしくて
「彼はいい野菜を集める」と評判
続いては、ホワイトアスパラガスを求めて岩手町へ。元々、実家が農家だったこともあり、売る大変さを聞いていたという菅原さんは、前職の営業力を生かして、移動産直を始めたという。
移動産直・菅原祐さん：
いい方（生産者）ばかりで、出てくる野菜も面白いものばかりなので飽きることがない。野菜を届けて「おいしかったよ」と言ってもらえると、僕が作っているわけではないが僕もうれしい
岩手町土川のホワイトアスパラガスを作り続けて約50年という田村孝美さんの畑に到着。
畑には土ばかりで、ホワイトアスパラガスが全く見当たらない。ホワイトアスパラガスはどこにあるのか。
移動産直・菅原祐さん：
田村さんのホワイトアスパラガスは苗の上に土を盛って遮光している
西島芽アナウンサー：
全然、想像と違いました！
移動産直・菅原祐さん：
この中に出ているんですけど、僕らから見たらどこにあるのかわからないです。田村さんにしかわかりません
土で光を遮ることで真っ白で、穂先もキュッとしまっている。また、外気に触れていないので、水分もたっぷりだ。国産のホワイトアスパラガスは貴重で、レストランのシェフたちからも高く評価されている。
早速、採れたてのホワイトアスパラガスを試食してみた。
西島芽アナウンサー：
えっ、甘い。水分たっぷりですね。みずみずしくて、おいしい
移動産直・菅原祐さん：
すごい複雑な味がして、おいしい
西島芽アナウンサー：
実際に行って直接お話をするということが大切なんですね
移動産直・菅原祐さん：
そうですね。いいものを作ってくれるので、そういうのを大事に伝えなきゃいけないなと。野菜を見ればお客さんが納得してくれるので、僕は伝えて届けるだけ。あとは田村さん（生産者）の腕ですね
ホワイトアスパラガス生産者・田村孝美さん：
うちはいいもの作ればいいだけだから
田村さんをはじめとする生産者から、営業力をかわれている菅原さん。盛岡のシェフからは「彼はいい野菜を集める」と評判だという。
岩手の野菜を全国へ
おいしい野菜を乗せ、盛岡へ。
移動産直は、曜日ごとに場所を変えて販売する。この日は、盛岡市高松にある「かば商店」前でスタートした。
移動産直には、野菜ソムリエの資格を持つ菅原さんが厳選した新鮮な野菜がある。無農薬の野菜を中心に、スーパーではなかなか手に入らない貴重な野菜がそろっている。
黒い皮が特徴的な野菜は、ブラックスパニッシュという大根だという。
新鮮でめずらしい野菜を求め、開店するとすぐにお客さんがやってきた。
お客さん：
スーパーで見ないような珍しい野菜が並んでいるので、お話ししながら買えるところもいいなと思う
お客さん：
地域も活性化するし（街が）華やいでうれしい。早速今夜、腕を振るいたいと思う
移動産直・菅原祐さん：
ダイレクトにお客さんと会話して、どういう野菜なのかやどんな方が作っているのかなどを伝えながら売れるのは、自分にとってうれしいこと。岩手県内でもっと多くの農家さんと知り合いたいし、私自身、もっといろんな場所で販売したい。将来的には岩手の野菜を全国規模で届けていきたい
（岩手めんこいテレビ）
