新型コロナの扱いが、8日から季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行した。医療機関でも様々な変更点がある。実際のクリニックでの診療の様子からいったい何が変わったのか?
検査費用が自己負担に
大阪市旭区の「おく内科・在宅クリニック」では、8日、家族が陽性になったという女性からの電話を受けた。
クリニックスタッフ:
お熱とかは出てますか?全然症状もなく?気になるようなら(検査に)来てもらっても大丈夫なんですけど、費用がかかってしまうんですよ。そうなんですよ…
5類への以降で大きく変わるのが、コロナ検査費用だ。検査費用が自己負担となった。
「療養期間」が緩和

コロナ陽性と診断された後の対応も変わった。クリニックを訪れた男性は、発熱や咳の症状があり、検査を受けた。
医師:
コロナ陽性でした
男性患者:
えっ…コロナですか
陽性と告げられ、驚く男性。ここで気になるのが「療養期間」だ。
医師:
前は7日間の隔離期間になっていましたが、制度が変わって法律上の隔離期間ではないということになり、5日間になります
これまでは原則7日間でしたが、8日から「5日間、外出を控えることを推奨」するということになった。
患者:
(今週)土曜日に結婚式がありましてね
医師:
土曜日は大丈夫でしょう。完全に症状消えていたら、5日経ったら(ウイルスは)出てないと思うので
男性患者は、今週末に親族の結婚式を控えているが、症状が回復すれば、参加がかないそうだ。
無料だった「薬の費用」は
これまで陽性の場合、すべて無料だった「薬の費用」については…
医師:
リスク者ではあるから1日でも早く治すためにコロナの薬は公費ですけど、風邪の分はお金がかかります
コロナの治療薬に限って、9月までは無料だが、解熱剤などは風邪の時と同様、自己負担となります。「自己負担+コロナ治療薬のみ無料」となる。
さらに、陽性者や濃厚接触者の行動制限もなくなるため、宿泊療養施設での隔離も終了となる。 この男性は3割負担のため、検査と薬の処方で、4030円の支払いとなった。

奥知久院長:
保健所把握がなくなって、以前は入院の手配をしてくれていたのに、今後は手配が難しくて困るとか、誰の目にも届かずに家でしんどい人が現れないかとかが心配です
今回の変更にともない、国はできるだけ多くの医療機関でコロナ患者の診察ができるようにしたい方針だが、受け入れの判断は個々の医療機関に委ねられる。
(関西テレビ「newsランナー」2023年5月8日放送)