宮崎・串間市にあるイルカランドで、人気のイルカショーのトレーナーとして3月にデビューした女性に密着。デビューまでの3年間、彼女を支えたのは家族の存在だった。
“トレーナー”デビューを夢見て…
志布志湾海の駅イルカランドでは、トレーナーとイルカの息のあったパフォーマンスが人気だ。
ここにトレーナーとしての舞台デビューを夢見て就職したのが、長内美奈さん（23）。2020年に神奈川県からやってきた。
長内美奈さん：
私も先輩みたいになりたいなと思って、かっこ良くできるように
長内さんは、毎日の餌やりや体調管理をしながらイルカとコミュニケーションを深め、信頼関係を築く。
長内美奈さん：
体に傷がついていないかとか、舌の色とか見て、白かったりしたら貧血かなとか疑ったりするので
プールの清掃では酸素ボンベを身に着け、冷たい海水の中で約1時間、休憩なしの作業だ。
イルカランド・佐藤晃幸館長：
寒い掃除だったり、重たいものを持ったり、大変なところもあると思うんですけど、何事にも全力で精いっぱい頑張ってくれています
諦めかけた夢…その時家族が
2カ月ほど前から、本格的な練習を始めた長内さん。イルカに乗る大技「サーフィン」もできるようになった！
長内美奈さん：
自分の気持ちがイルカに伝わったと思う時があるので、意思疎通というか、言葉は通じないですけど、手でのサインとかでいっぱい頑張ってくれたりとか、本気で頑張ってくれたとか。そこでいっぱい褒めてあげたりして、そういうのがかわいくて、癒やしですね
長内さんがトレーナーを目指したのは幼稚園の頃。家族で見に行ったイルカショーがきっかけだった。
夢の実現へ、潜水士などの資格を取り努力を重ねてきたが、コロナの影響で帰省ができなくなり、ホームシックで夢を諦めかけたことも…。
2022年9月、ようやく家族に来てもらい、3日間過ごすことができた。
長内美奈さん：
自分がしんどいのをあんまり家族に見せないようにしていたんですけど、9月に来た時に初めて自分の気持ちを全部言って…。それでも頑張りなさいとかいう家族じゃないので。「大変だね」みたいに全部共感してくれて…。最後、帰ってしまう日に置き手紙をしてくれて、母が…。「大変だろうけど、頑張ってね」と短いメッセージですけど
～母・克恵さんからの手紙～
みな、おかえり。お疲れさま。よくがんばってるよ。本当に。何かあったらいつでも連絡すること！ ファイトです。ママ
長内美奈さん：
夢かなえた姿を…ずっと応援してくれていたので、私が夢をかなえた姿を見せたいです
そして本番当日を迎えた。
初舞台は大成功 観客を魅了
長内美奈さん：
自分もイルカもお客さんも楽しめるショーにしたい
念願のデビューを見届けようと、会場には家族の姿があった。
そして、いよいよ夢に見たショーデビューだ。
母・克恵さん：
感無量です。楽しみです
幼稚園の頃、長内さんが憧れたイルカトレーナーと同じように笑顔で観客を魅了し、初舞台は大成功に終わった。
母・克恵さん：
よく頑張りました。とっても感動した
妹・瑞稀さん：
お疲れさまでした…カッコいいです
母・克恵さん：
夢は本当にかなうんだなっていうのが、すごく感動しました。自慢の娘です
長内美奈さん：
誰かに憧れられるトレーナーになれるように頑張ります
家族の絆で夢を実現させた長内さん。イルカランドの仲間たちも、これからの活躍にエールを送る。
（テレビ宮崎）
