5月8日、新型コロナウイルスの感染症法の位置づけが、季節性インフルエンザと同じ5類になる。
鹿児島県では、県内のホテルを宿泊療養施設として借り切り、そこに無症状や軽症の人が自己負担なしで入所している。5類への変更で、宿泊療養施設はどうなるのか?また、ホテル営業の再開へはどう動くのだろうか?

「ホテル」として営業再開へ

鹿児島市にあるホテルグランセレッソ鹿児島。正面玄関には休館中の紙が張られている。客室数は165室。2021年9月から休館し、コロナの宿泊療養施設として運用されている。

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このホテルでの療養者数は公表されていないが、4月下旬から営業再開に向けた動きに入っていた。

新型コロナの医療提供体制の一つとして、県がホテルを借り切って確保した宿泊療養施設は自己負担なしで利用できる。最も多く確保されたのは、2022年9月の第7波の時で20施設、1,823室。最も高い稼働率は、第7波の2022年8月24日の73.9%だった。

5月8日の5類変更後はどうなるのだろうか?

鹿児島県によると、5月7日までは19施設、1,477室で、対象は無症状者、軽症者となっているが、5類に変更される5月8日以降は12施設、372室となり、部屋数が大きく減る。また、対象は高齢者、妊婦となり、食費相当を本人が負担することになる。

165室すべてを一部屋ずつ洗浄

5月7日で宿泊療養施設としての役目を終えるホテルの一つ、グランセレッソ鹿児島。県内の感染者数が少なくなっている今、県の許可もあり、進められる部分だけでも営業再開に向けた作業に入っていた。一部屋ずつ消毒液を噴霧し、調度品などを拭き上げていく。

ホテルグランセレッソ鹿児島・神田淳一総支配人:
再オープンを控え、お客さまに安心して来てもらえるホテルに戻すことを一番に、消毒、清掃を重点的に進めていく

消毒作業のほかにも、一部屋ずつエアコンの洗浄も。こうした消毒、清掃作業を165室すべての客室や館内で行っていくという。

宿泊療養施設として、ホテルのスタッフが電話応対や客室への食事の配膳も行ってきたというこちらのホテル。総支配人が療養者とのエピソードを明かしてくれた。

ホテルグランセレッソ鹿児島・神田淳一総支配人:
(療養者と)直接会うことはできなかったが、客室にあるメモで「ありがとう」「営業が再開したら、また利用します」など温かい言葉をたくさん頂いた

宿泊療養施設としての運用は5月7日までだが、その後も消毒、清掃作業は続けられ、7月中の営業再開を目指している。

(鹿児島テレビ)

鹿児島テレビ
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