去年1年間に、交通事故により死亡したのは2610人で、統計が残る1948年以降、最少を更新したことが分かった。死者のうち3割以上を歩行者が占め、割合としては最も多くなった。警察庁が、きょう午前、発表した。

警察庁によると、去年1年間に交通事故により死亡したのは2610人で、おととしより26人減り、6年連続で過去最少を更新した。

死者のうち955人が、歩行中に事故に巻き込まれるなどして亡くなっていて、全体の36.6%を占めた。車やバイク、自転車を運転中に死亡した人の数よりも多く、死亡事故の当事者としては最も多くなった。歩行中の死者のうち7割以上が高齢者(65歳以上)だった。

一方、路上に横たわっていて事故に遭って死亡した歩行者は、全年齢層でおととしより増えて109人にのぼり、半分以上が、酒を飲んで路上で寝込むなどしていた人だった。新型コロナによる外出自粛が緩和され、飲酒する機会が増えたことが要因とみられる。

道路交通法が改正され、今年4月からは、年齢を問わず、自転車に乗る際、ヘルメットの着用が努力義務となる。

警察庁によると、去年1年間に、自転車に乗っている際、事故にあった死傷者のうち、ヘルメットをかぶっていたのは、およそ1割だったという。ヘルメット非着用時は、着用時より、致死率が、およそ2.6倍高くなったとのこと。警察庁は、自転車に乗る際のヘルメット着用を、広く呼び掛けている。

社会部
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