山形・村山市の中学校で、地元の経営者など6人が先生を務める特別授業が行われた。生徒たちは真剣に耳を傾け、自分の将来の仕事についてイメージを膨らませた。

「仕事」をするうえで大事なこととは

村山市の楯岡中学校では、生徒たちに仕事に関する興味や知識を持ってもらおうと毎年、地域の経営者などを招き、特別授業を行っている。教壇に立ったのは、東根市などで貸衣装業を営む矢口匡彦さんなど6人で、1年生103人が希望する先生の話を聞いた。

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矢口さんは映像を交えながら、お客さんと向き合う際の気持ちやコミュニケーションの大切さ、今の仕事に就いたきっかけなどを伝えた。

貸衣装業を営む矢口匡彦さん:
結婚式で何をしていいかわからず困っていたわたしたち夫婦をほぐしてくれて、結婚式の大切さをわからせてくれた。その結果、ゲストの方々と素晴らしい一日が過ごせたので、この仕事は面白いかもしれないと思うようになった

生徒からの質問にも真剣

村山市でそば店を営む槙弘法さんの授業では、誇れる山形の食文化を守り広めたいと思ったことがソバ店を開くきっかけになったと伝えると、生徒から次の質問が…。

男子生徒:
何をすれば僕を雇ってくれますか?

質問には笑いが起きたが、槙さんは真剣に答えた。

「そば処 甑」槙弘法さん:
働いてもらいたいのは、人の目を見られる人。接客業なので、お客さんと会話することが大事。そっけない人、横柄な態度をとる人は私は雇えない

生徒たちも真剣に耳を傾けメモを取りながら、将来の自分の仕事にイメージを膨らませていた。

女子生徒:
コミュニケーション力をたくさんつけていきたい。私は将来、薬剤師になりたいと思っている。お客さんを接客するときにコミュニケーション力が必要だと思った

男子生徒:
ただお金のためとかやらされている意識があると、やっている仕事もつまらないので、やりがいが見つけられる人になりたい

生徒たちはこれから職業を選んでいく際、何を大切にしたいかなどをまとめ、2023年度の「職場体験」に生かすという。

(さくらんぼテレビ)

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