「宇宙戦艦ヤマト」や「銀河鉄道999」で知られる漫画家の松本零士さんが、2月13日に急性心不全のため東京都内の病院で亡くなった。85歳だった。三重県で鉄道のデザインを手掛けるなど、東海地方ともゆかりがあった。

忍者に飛行機、宇宙旅行…「いつまでも夢を持っていた」

三重県の伊賀鉄道・上野市駅の前には、「銀河鉄道999」のメーテルと鉄郎の銅像がある。

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忍者の顔が車体に描かれた伊賀鉄道の「忍者列車」は1997年に運行が始まったが、これをデザインしたのが松本零士さんだった。

伊賀鉄道の常務:
松本零士先生にお願いしたところ快く引き受けていただいた。実物の電車にデザインすることにご興味を持っていただいたのかな

当時、上野市の都市開発の一環として、忍者のPRに力を貸した松本さんは、運行を記念したセレモニーでこの場所を訪れ、電車の車体に直筆のサインを残していた。

伊賀鉄道の常務:
子供たちと楽しく談笑されている姿というのが(写真には)残されておりました。忍者の姿のまま運行を続けていきたいなという風に感じております

駅の近くで土産物店を営む女性は、松本さんが街に遺した功績に感謝していた。

土産物店の女性:
電車は残っていますので、今は外国人の方もその電車に乗りたいと来られている。本当にいいことをしていただいたなと思っています

岐阜県各務原市にもゆかりの施設がある。

各務原市の長浦淳公さん:
博物館のオープンに向けて、名誉館長というものを設けたらどうかという発案がありました。松本零士さんがいいかもしれないねということで

松本さんは、開館した1996年から2021年まで、「航空宇宙博物館」の名誉館長を務めていた。

市内で製造していたという飛行機のプロペラは、松本さんのコレクションの1つで、開館時に寄贈された。

博物館立ち上げにも関わった長浦さんは、松本さんについて「夢を持っていた」と振り返る。

各務原市の長浦淳公さん:
飛行機への思いが非常に強い方だったし、宇宙への憧れもすごく持っている方でしたから。食い入るように展示物を見ていらしたのを覚えています。「今の子供たちが大きくなる頃には、もっと宇宙に行けるようになるかもしれないね」なんて話をしたりとか、非常にいつまでも夢を色々語る方だった

一般には公開されていないが、博物館のリニューアル1周年を祝うサイン色紙もある。

岐阜かかみがはら航空宇宙博物館の担当者:
博物館にゆかりのある宇宙というところで、つながりのある松本零士さんの色紙がずっと置いてあるということで、頑張ってと言ってもらえているような気持ちで見させていただきたいなと思っております

(東海テレビ)

東海テレビ
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