山形市内でフェラーリを運転し、大幅なスピード違反をした罪に問われた工業デザイナーの奥山清行被告に対し、山形地裁は、執行猶予付きの有罪判決を言い渡した。

“フェラーリ”の超高級車をデザイン

道路交通法違反の罪で判決を受けたのは、山形市在住の世界的工業デザイナー・奥山清行被告(63)。

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起訴状などによると、奥山被告は2022年10月、山形市の西蔵王高原ラインで、自らがデザインした「エンツォ・フェラーリ」を運転し、制限速度40kmを88km上回る128kmで走行し、警察に検挙された。

「エンツォ・フェラーリ」は、イタリアのメーカー・フェラーリの超高級車で、当時の価格は8,000万円、最高時速は350kmを超える。
フェラーリのデザインをイタリア人以外が手掛けたのは、奥山被告が初めてだった。

奥山被告は、これまでの裁判で大幅なスピード違反をした理由について、「当初は制限速度で走っていたが、ラジエーターの水温が異常に上昇してきた。希少価値が高い車に負担がかかることを恐れ、風を当ててエンジンを冷やすためにスピードを上げた」と釈明していた。

2月10日の判決公判で、山形地裁の今井理裁判官は、「速度超過の程度が大きく非常に危険。動機に酌むべきものがあるとは言えない」と指摘した。
一方で、「過去10年以内で交通前科が見当たらない」として、懲役4カ月・執行猶予2年の有罪判決を言い渡した。

裁判後、奥山被告は、「この度は、皆さまに大変ご迷惑をおかけいたしました。二度とこういったことがないように、これから社会貢献に励んでまいります。誠に申し訳ございません」と述べた。

奥山被告は、10日は自分で運転はせず、車の後部座席に乗り込み、裁判所をあとにした。
控訴はしないという。

(さくらんぼテレビ)

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