牛乳の消費低迷などから「良寛牛乳」で知られる乳製品メーカー「良寛」が2月7日、突然事業を停止した。創業から約70年、長く愛された味がなくなることに、悲しむ声が相次いでいる。中には「最後に飲みたい」とスーパーマーケットに走る消費者の姿も見られた。
「寂しい」「残念」 事業停止に惜しむ声…
2月7日に突如、事業を停止した新潟県出雲崎町の「良寛」。良寛牛乳などで県民に親しまれ、2022年に創業70周年を迎えていた。
しかし、牛乳の消費低迷に加え、新型コロナウイルスにより、学校給食が一時中止になったことも影響し、2021年12月期には8580万円の赤字を計上。債務超過額は1億1576万円に拡大していた。
突然の事業停止の知らせに、良寛牛乳を取り扱っていた事業者も驚きを隠せない。
道の駅 良寛の里わしま 伊藤一郎さん：
非常にショッキング。うちの主力商品でもあったので
良寛牛乳やアイスクリームを店頭で販売していただけでなく、様々なアレンジ商品をキッチンカーで販売。
道の駅 良寛の里わしま 伊藤一郎さん：
非常に私ども、これから何を商品として売っていけばいいか非常に悩むところ。これから売れないというのは、非常に寂しい気持ちのほうが大きい
廃業を惜しむ声は、消費者からも聞かれた。
長谷川珠子アナウンサー：
2022年9月にオープンした良寛牛乳の販売所です。オープンから半年も経っていませんが、2月7日をもって閉店となりました
2022年9月にクラウドファンディングで集めた資金などでオープンした新潟市西区の販売所。店は閉められ、お客の姿はない。そんな中…
岡本威一郎さん：
本日をもちまして閉店。これね、本当に急だったので、もう一回食べに来たかったですけど、非常に残念です
YouTubeに動画を投稿しているという岡本さんは、閉店の知らせを聞いてやって来たという。
岡本威一郎さん：
ここでコーヒーソフトとかを売り始めたときに撮影させてもらって、YouTubeに上げさせてもらった。なので、とても残念
「最後に、もう一度、良寛牛乳を味わいたい」と、近くのスーパーマーケットに行ってみることに。
岡本威一郎さん：
ありました！よかった～
無事に商品を購入できた。
岡本威一郎さん：
やっぱり、すごくおいしい！他の牛乳とは、一味違う感じがする
慣れ親しんだ老舗の味の最後に、寂しさをにじませる。
岡本威一郎さん：
このパッケージといい、この味が好きで、なくなってほしくないという気持ちが強い
岡本威一郎さん：
いつでも待っているので、復活してもらえたら。また飲みたい、食べたいという思いがある
（NST新潟総合テレビ）
