花粉症対策は始めているだろうか。日本気象協会によると、ことし近畿地方では去年の2.6倍の飛散量と予想されている。飛散する花粉の量が10年で過去最多ともいわれる中、早めの対策が必要だ。

忍び寄るスギ花粉 この10年で過去最多

ことしも“アノ季節”がやってきます。

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橋本和花子キャスター:
見てくださいスギの木の枝の先に、私がこの世で一番嫌いなものが引っ付いてます。花粉が飛び交う季節というのがいよいよやって来るんです。花粉症もちの人間にとっては、見てるだけでムズムズしてきます

 関西テレビの入社面接で嫌いなものは“花粉”と答えたほど、“花粉”を憎む橋本キャスター。その花粉の飛散はことし深刻だそう。

気象予報士の片平敦氏によると…

気象予報士 片平敦さん:
ことしのスギの花粉はたくさん飛びそうなんですね。日本気象協会の予測によると、ことし近畿地方では去年の2.6倍の飛散量と予想されているんです。スギの花粉を飛ばす雄花の量が、過去10年の中で一番多いというくらいになってるんですね

気象予報士 片平敦さん:
何でそんな状況になってるかと言いますと、まず1つは気象状況。そして2つ目は去年スギの花粉が近畿地方であまり飛ばなかったんですが、その次の年っていうのは花粉が多く飛ぶ。それにちょうどあたってしまっている。この2つの原因でたくさん飛ぶと予想しているわけなんです

早めの花粉症対策を…2月末では手遅れか

ことしは花粉がたくさん飛ぶという予想を街の人に伝えると…

街の人:
 (Q.ことしはさらにスゴイということですけど?)
ちょっとこれ以上は困りますね。ティシュが離せなくなりますね

街の人:
マジっすかー
(Q.どうですか聞いて?)
早いこと病院に行かないと。もうしんどいなあて、嫌ややなあって
(Q.毎年、病院に通われているんですか?)
そうですね毎年2月末くらいには病院に行かしていただいている

しかし2月末では手遅れになるかもしれない。日本気象協会によると飛散開始が全国で一番早いのは福岡で8日の予想だ。大阪は22日から飛び始める見込みで、おおむね3月中旬から下旬まではピークが続く予想となっている。

花粉のピークを前に、大阪市内のクリニックでは、花粉が飛散する前に治療を始める人も多いそうです。

橋本和花子キャスター:
今まだ本格化する前のシーズンではありますが、患者さんの状況はいかがですか?

泉川クリニック 泉川雅彦院長:
花粉症を感じている方が、もう1月ぐらいからおられます。世間の情報では、まだ花粉が飛んでないっていう時期から、早い方は感じられて来られる方もいます

治療は、投薬や、鼻の粘膜を焼くレーザー治療などに加え、「舌下免疫療法」も注目され、広まりつつあります。

橋本和花子キャスター:
「舌下免疫療法」どういった治療なんです?

泉川クリニック 泉川雅彦院長:
ベロの下の部位に、お薬を入れて、免疫力をつけていくという形です。今、日本ではスギとダニが保健適用なので、その方たち対応しています

鼻づまりなど症状がなくても、鼻の中ではアレルギー反応がおきていることもあり、私は大丈夫と思っている人も、花粉が増えることしは注意が必要になりそうだ。

泉川クリニック 泉川雅彦院長:
今コロナがあったり、インフルエンザもあったりするし、花粉症の症状と区別がつきにくいところもあるから、症状がまだ重症化、本格化してない時に治療する方が、患者さんご自身も楽だと思います。早めの受診をお勧めしたいと思います

そもそも、何でことしは花粉が多いのかというと…

気象予報士 片平敦さん:
雄花は花粉が飛び出す、花粉の製造工場といえます。雄花は前の年の夏にできるんですね。そして、6~7月の日照時間が多く、高温で、雨が少ないときに、たくさんできるのです。去年は全て当てはまっています。

気象予報士 片平敦さん:
去年は梅雨の中休みで、とても暑い時期ということになりました。6月の雨が降る時期に降らずに、夏を先取りする暑さがやってきました。こういう条件がそろって、雄花を作るスイッチが入ってしまった。ことしはたくさんできた雄花から、たくさん花粉が飛ぶことになるのです

では、どのくらい花粉の量は多くなるのか?

気象予報士 片平敦さん:
日本気象協会の最新の予想ですが、近畿地方は非常に多い。去年に比べて2.6倍。四国地方も2.9倍です。北日本はそんなに多くない見通しですが、東日本から西日本は特に多いという見通しです。今まで発症していなかった人が、ことし発症するかもしれない、怖さがあります

泉川クリニック・泉川院長に突然発症するリスクについて伺ったところ、「花粉を吸いこむ量が増えれば、今まで花粉症じゃない方も、花粉症になる可能性が高まる」ということだ。

スギ花粉の飛び始めは10~15日頃か

いつから花粉が飛び始めるののでしょうか。

気象予報士 片平敦さん:
スギ花粉の飛びはじめの予想、日本気象協会の予想ですが、大阪は2月22日ごろ。2~3週間のうちに本格的に飛び始めるのではないかとみられます。もっと暖かい地域、和歌山などは、東京の2月11日と同じような時期、10~15日といったタイミングから飛び始めます。あっという間に本格的な花粉シーズンがやってきます

 早めの対策と言うが、具体的にどういうことをやったらいいのか。
・洗濯物は室内で干す
・花粉症専用のメガネやマスクをする
・さらにマスクにひと工夫することで、花粉を99%カットできる「インナーマスク」

といった方法がある。

(関西テレビ「報道ランナー」2023年2月3日放送)

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