岸田首相は4日、福井県内で記者団の取材に応じ、子どもの数が多い世帯ほど所得税の負担が軽減される「N分N乗方式」について「留意すべき点はある」と述べた。
「N分N乗方式」とは、所得税の課税の対象を「個人」ではなく「世帯」とした上で、世帯の所得を合わせた総収入額を世帯の人数で割って、それをもとに累進税率を適用して課税する方法。
岸田首相は4日、福井県内で記者団の取材に応じ、少子化対策としての「N分N乗方式」について、「共働き世帯に比べて、片働き世帯の方が有利になってしまうというケースがある」などと指摘し、「こうした点をどのように考えるか。留意すべき点はある」と述べた。
一方で「個々の政策はもちろん大事だが、企業や地域社会など社会全体の意識を変えて子どもを応援する環境を作っていくことが重要だ。包括的なパッケージを示すところが大事なのではないか」と強調した。