椅子に座ると、無意識のうちに足を組んでしまう人も多いことだろう。
足を組むと体に悪い影響もあるようで、やめたいと思っている人もいるかもしれない。そんな“足組み”についてサンコー株式会社が、振動で足組みを知らせる機能を搭載したクッション「振動でお知らせ足組み防止クッション」を1月20日に発売した。

抗菌・消臭効果があるとされる竹炭入りの低反発クッションで、大きさは幅45センチ、高さ7センチ、奥行き36センチ、重さは約800グラム。側面に単四電池2本入れる部分があり、電源ボタンを押すことで稼働。値段は税込み6980円。

センサーが内蔵されているため、足を組むとクッションが振動する。これで無意識に足を組んでも気がつけるというわけだ。

またこのクッションは、足組みを知らせる機能の他に、1時間座り続けると振動する。座りっぱなしであることも知らせるとのことだ。
自然と足を組んでしまうのを何とかしたい
無意識なことが多く、なかなかやめられない“足組み”だと思うが、クッションに座ることで組む回数は減るのだろうか? また、どんな仕組みなのだろうか?
サンコー株式会社の広報部・えき晋介さんに話を聞いた。
ーー商品を発売したきっかけを教えて
自然と足を組んでしまうのを何とかしたい。椅子に座った状態でお知らせしてくれるものがあったら良い。という発想から発売いたしました。

ーーなぜ足を組んだとわかるの?
重さを感知するセンサーを搭載し、一方に重さがかかると振動する仕組みです。足を組むと、振動3回を2回繰り返し、30秒後3回振動を2回繰り返し、また30秒後3回振動を2回繰り返してお知らせします。足組みをやめれば振動は止まります。

ーー商品を見た周囲の反応はどう思った?
「自然と足を組んでしまうのを防げる」といった反応でした。
“骨盤や背骨”がゆがみ、腰痛の原因に
ーー実際に使ってみて、どうだった?
足を組むと振動で知らせるので、足を組む機会が減ります。そもそもの形状が足を組みずらいです。
ーーどのような人に使ってもらいたい?
無意識に足を組んでしまう人。長時間椅子に座りっぱなしの人。などです。

振動すれば、たしかに足を組んでいることに気づける。最後に、そもそも足組みは体によくないのか、東邦大学医療センター大森病院・中村卓司准教授に聞いた。
東邦大学医療センター大森病院・中村卓司准教授:
腰かける際に足を組むと骨盤の傾きが変化します。例えば、右足を組んだ場合(右足を左足の上に乗せる動作)、骨盤の右側が上がり左側が下がります。また足を組みやすくするために、骨盤にねじれも加わります。

つまり足を組む動作は、上半身と下半身に傾きとねじれを生じさせる動作になります。これは、背骨に傾きとねじれが生じていることと同じです。足を組むということは、背骨にゆがみを生じさせる動作でもあるということです。
背骨にゆがみを生じると、腰の左右に加わる負担が不均衡になるため、腰痛の原因になることもあります。
何気なしに足を組んでいたとしても、その頻度が増えれば徐々に体のバランスが悪くなり、腰痛や肩こりなどを生じることが危惧されます。常に正しい姿勢で腰かけるように注意したいものです。

足を組むことで背骨にゆがみが生じ、腰痛の原因になることもあるという。何げなく足を組んでしまう癖を直したいと思っている人は、このクッションを利用してみるのもいいかもしれない。