新春恒例の宮中行事、「歌会始の儀」が行われました。
「歌会始の儀」の今年のお題は「友」で、およそ1万5千首の応募から選ばれた今回最年少の入選者、山梨県北杜市の中学2年生、小宮山碧生さん(14)ら10人の歌が両陛下や秋篠宮ご夫妻、次女の佳子さまなど皇族方の前で読み上げられました。


天皇陛下は、おととし、オンラインで交流した高校生が、仲間と一緒に楽器を演奏出来た喜びに共感し、早く日常が戻るよう願う思いを『コロナ禍に友と楽器を奏でうる喜び語る生徒らの笑み』と詠まれました。
皇后さまは、陛下と歩んだ30年近い日々を見守ってくれた友人への感謝の思いを『皇室に君と歩みし半生を見守りくれし親しき友ら』と歌にされました。
学業を優先し、出席を控えた愛子さまは、友達と並んで歩いた学校からの帰り道の思い出を『もみぢ葉の散り敷く道を歩みきて浮かぶ横顔友との家路』と詠まれました。
終了後、両陛下は入選した人たちと懇談されました。

中学2年生の小宮山さんは、親しい友人との間で呼び合うあだ名について、『友の呼ぶ僕のあだ名はわるくない他のやつには呼ばせないけど』と詠みました。
陛下は、小宮山さんと懇談した際、「どういうあだ名だったの?」と尋ね、中学生のころ、趣味だった盆栽が転じて「じい」というあだ名で呼ばれ、嬉しかったというエピソードを明かされたそうです。
小宮山さんは「天皇陛下にもあだ名があるんだなと思いました」と話していました。
両陛下は小宮山さんが和歌に込めた、あだ名で呼び合う親しい友人への特別な思いをくみ取り、「これからも仲良く」と2人の友情が続くよう願われたということです。
来年のお題は「和」で、きょうから9月末まで受け付けられます。
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