愛知県から首都圏まで来て、住人が寝ている隙に家に侵入し、窃盗を繰り返していたとみられる男が逮捕された。男は、犯行前、自分を奮い立たせるため、新幹線の「グリーン車」に乗って来ていたという。

愛知県知立市の無職・佐伯一容疑者(54)は、去年9月25日午前0時ごろ、草加市の住宅に侵入し、現金およそ50万円を盗んだ疑いが持たれている。当時、住人の40代の男性は就寝中で、佐伯容疑者は、カギがかかっていなかった1階の掃き出し窓から忍び込んだという。

送検される佐伯一容疑者(54)(12日午前 草加署)
送検される佐伯一容疑者(54)(12日午前 草加署)
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埼玉県や神奈川県、千葉県などでは、去年3月以降、住人の就寝中を狙って、無施錠の窓などから住宅に侵入する手口の、いわゆる「忍び込み」による窃盗事件が、およそ30件確認されている。いずれも、佐伯容疑者の犯行とみられている。佐伯容疑者の自宅からは、犯行に使用したとみられるペンライトなどが押収されている。

佐伯容疑者は、忍び込んだ住宅で、現金だけを狙っていて、しかも、小銭には手をつけず、お札ばかりを盗んでいたという。調べに対して佐伯容疑者は、「小銭は重くて邪魔になる。お札の方が金額が高い」と話しているとのこと。

埼玉県警の調べに対して佐伯容疑者は「小銭は重くて邪魔だ」などと言って、お札ばかりを盗んでいたという
埼玉県警の調べに対して佐伯容疑者は「小銭は重くて邪魔だ」などと言って、お札ばかりを盗んでいたという

佐伯容疑者は、埼玉県や神奈川県などに土地勘があり、犯行のたびに、新幹線のグリーン車に乗って、首都圏までに来ていたという。調べに対して佐伯容疑者は、「これから盗みをやると覚悟を決め、自分を奮い立たせるためにグリーン車に乗った」と供述。動機については「生活費に困て泥棒をしていた。ギャンブル代や生活費欲しさにやった」と話している。

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社会部
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