2023年に入ってから石川県内で確認された新型コロナウイルスの感染者は、10日足らずで1万人を超えている。さらに石川県は1月5日、3シーズンぶりにインフルエンザの流行シーズンに入ったと発表。恐れていた新型コロナとインフルエンザの同時流行が始まった今、医療現場を取材した。

新型コロナがもたらした小児への弊害と警鐘

村田院長:
イヤな検査するから頑張れよ…
赤ちゃん:
ギャー!!

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金沢市内の小児科。休日当番医だったこの日、小児科では患者が殺到することを予想し、診療時間を15分早めた。

電話:
むらた小児科医院でございます。とりあえず診察の方で予約を入れさせてもらっていいですかね…

問い合わせの電話が止まらない…。こちらのクリニックでは、患者の待ち時間を減らすため、1時間に10人の予約制にしたが…

稲垣真一アナ:
現在午後3時です。駐車場はご覧のように満車の状態が続いています。

この日クリニックを訪れた患者は101人。このうち、新型コロナの陽性が30人、インフルエンザの陽性は15人だった。

村田医師はこう警鐘を鳴らす。

むらた小児科 村田祐一院長:
子どもさんのコロナは重症化しにくいんですけども、インフルエンザの方がちょっと怖いですね。

どうしてインフルエンザの方が怖いのか。村田医師によるとこの2年、国内でインフルエンザが流行しなかったことから、インフルエンザの予防接種を受けていない子どもが増えているというのだ。

村田院長:
抗体をする能力のないお子さんが3,4歳ごろまで増えています。その方たちがかかると、重症化する心配が増えています。

感染するとインフルエンザでも命に関わる場合がある。

しかし、インフルエンザの予防接種は、すでに終了しているクリニックが多いと言う。なぜなら…

村田院長:
特にインフルエンザの場合は、小さいお子さんは2回打った後、2週間ぐらい効果が出るまでかかります。今からだとちょっとギリギリ…もしくはもう手遅れかなという気がします。

では一体どうすればよいのだろうか?

村田院長:
インフルエンザとコロナ、両方同じ対応でいいと思います。密を避ける、手洗い、マスクですね。

村田院長:
9日くらいの当番医の先生の話を聞いていると「そろそろ(コロナとインフルエンザの患者数が)逆転しそうだ」という話です。

改めて日々の感染対策を確認し直したい。

(石川テレビ)

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