配偶者やパートナーに「愛してる」など“愛の言葉”を面と向かって伝えることは、日本人は苦手という印象がある。

しかし、ジブラルタ生命保険の調査では、意外と多くの人が“愛の言葉”を伝えていることが分かった。

ジブラルタ生命保険は、20歳~69 歳の既婚(事実婚含む)の男女4700名を対象に、「家族愛に関する調査」をインターネットで実施し、集計結果を12月14日に公開した。

この調査で、「今年、配偶者・パートナーに何回くらい“愛の言葉”を伝えたか」を聞いたところ、「1回」(9.3%)や「5回」(5.9%)、「10~19回」(9.7%)、「100~149回」(4.7%)、「200回以上」 (6.4%)などに回答が分かれ、平均は34.3回だった。

「0回」は 46.4%で、“愛の言葉”を伝えた人の割合は 53.6%となった。

今年、配偶者・パートナーに何回くらい“愛の言葉”を伝えたか(提供:ジブラルタ生命保険)
今年、配偶者・パートナーに何回くらい“愛の言葉”を伝えたか(提供:ジブラルタ生命保険)
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都道府県別にみると、“愛の言葉”を伝えた回数の平均は、「北海道」(71.1回)が最も多くなり、「熊本県」(66.7回)、「神奈川県」(60.0回)、「長崎県」(50.7回)、「新潟県」(49.0回)が続き、最も少なかったのは「群馬県」の13.4回だった。

“愛の言葉”を伝えた回数 最も多かったのは「北海道」(提供:ジブラルタ生命保険)
“愛の言葉”を伝えた回数 最も多かったのは「北海道」(提供:ジブラルタ生命保険)

また、今年、配偶者・パートナーに“愛の言葉”を伝えた人(2,517 名)に「“愛の言葉”を伝える際、どのようにして伝えているか」聞いたところ、「直接 面と向かって」(86.8%)が突出して高くなった。

次いで高くなったのは、「メッセージアプリで(LINEなど)」(23.8%)、「電話(通話)で」(11.9%)だった。 

男女別にみると、女性では「メッセージアプリで(LINEなど)」が30.8%と、男性(18.1%)と比べて 12.7ポイント高くなった。

“愛の言葉”を伝える際、どのようにして伝えているか(提供:ジブラルタ生命保険)
“愛の言葉”を伝える際、どのようにして伝えているか(提供:ジブラルタ生命保険)

今年、“愛の言葉”を伝えた回数の平均は34.3回。単純計算で月に約3回伝えていることになり、「意外と多い」という印象はあるが、どのように受け止めればいいのか?

また、都道府県別でみたときの、“愛の言葉”を伝えた回数の1位と最下位では約5倍の差。北海道は伝える回数が多く、群馬県が少ない理由は何なのか?


「ジブラルタ生命保険」の担当者に話を聞いた。

「想像していたよりも回数が多かった」

――“愛の言葉”に注目して、調査を行った理由は?

当社は、「人間愛・家族愛という不朽の原理に基づく相互扶助制度である生命保険を、社会に広く普及し続けること」を企業理念として掲げています。

企業理念の根幹となる「家族愛」にリンクした調査を、全国的に実施してみたいという思いで、去年から、こちらの調査を実施しております。

去年の調査で「配偶者・パートナーに伝えたいけれどなかなか言えないセリフ」を聞いたところ、1位が「愛してる」という結果だったこともあり、今年はその回数にも迫ってみたいという意図で調査しました。
 

――去年の調査と比較して、変化がみられたことはあった?

去年は母数が2000名、今年は4700名と、構成比が異なるため、比較は難しいです。

ただ、今年も、去年同様に、いろいろな形の家族愛があることが分かりました。
来年は、今年同様に調査を実施する予定ですので、コロナや経済状況など、外部環境の変化が及ぼす影響なども、みていければと考えております。

イメージ(夫婦)
イメージ(夫婦)

――今年、配偶者・パートナーに何回くらい“愛の言葉”を伝えたかを聞くと、平均は34.3回。この結果、どのように受け止めている?

去年の結果も受けての調査でしたが、平均でも34.3回(月に約3回)と、想像していたよりも回数が多かったように思います。

やはり「愛の言葉」というのはなかなか言いづらいのかと思いましたが、伝え方でも、トップが「直接面と向かって」になっており、少しずつ日本人の気質にも変化が出てきているように感じます。

「北海道」が1位「群馬県」が最下位の理由

――”愛の言葉”を伝えた回数(平均)は1位が「北海道」。この理由としては、どのようなことが考えられる?

北海道は「配偶者・パートナーとSNSでつながっている」で僅差の2位、「定期的に家族会議を行っている」で1位となっているため、配偶者とのつながりが強い様子がうかがえ、そのことが背景にあるのではないかと思われます。
 

――一方、最下位は「群馬県」。こちらは、どのような理由が考えられる?

理由について言及するのは難しいのですが、今回の調査で群馬県は、「家族のグループLINEがある」「定期的に家族会議をする」は、どちらも、ワースト2位でした。

また、「配偶者とSNSでつながっている」はワースト5位で、家族とのコミュニケーションが影響しているように感じます。

イメージ(夫婦)
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感謝の気持ちを言葉にすることも”愛の言葉”

また、今回の調査では「今年、夫婦喧嘩・パートナーとの喧嘩を何回くらいしたか」も聞いていて、平均は11.5回だった。都道府県別でみると、徳島県(21.0 回)が最も多くなり、埼玉県 (19.5 回)、岐阜県(17.8 回)が続いた。

――「愛の言葉」の回数と「けんか」の回数は、都道県別でみて、相関関係はみられる?

今回の調査では、相関関係をみることができませんでした。
「けんかをするほど仲がいい」というケースも、含まれるからかもしれません。
来年以降も定点観測することで、何かしらの関係がみえてくると面白いかと思います。
 

――”愛の言葉”を伝えるのは恥ずかしいという人は、どのように愛の言葉を伝えればいい?

伝え方のトップが「直接 面と向かって」になっていたのは、少し意外な結果でした。

実は、そんなにかしこまらずに、自信をもって笑顔で伝えればよいのかなとも思います。
「伝えたい愛の言葉」では「ありがとう」関連も多く挙がっていましたので、感謝の気持ちを素直に言葉にすることも、”愛の言葉”を伝えることになるのではないでしょうか。

配偶者・パートナーに伝えたい“愛の言葉” (提供:ジブラルタ生命保険)
配偶者・パートナーに伝えたい“愛の言葉” (提供:ジブラルタ生命保険)

今回の調査では、意外と多くの人が配偶者やパートナーに“愛の言葉”を伝えていることが分かった。
とはいえ、“愛の言葉”を伝えるのが苦手、恥ずかしいという人もいるだろう。
そういう人は、大晦日は今年1年の感謝を伝えるいい機会なので、「ありがとう」など“感謝の言葉”から始めてみてはいかがだろうか。

プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。