2022年は6年ぶりに休日とクリスマスが重なるが、この時期ならではのものにも物価高の影響が及んでいる。
自販機の導入やパッケージの変更など…社員の団結で価格据え置き
無数のイルミネーションが彩り、名古屋市中村区の名鉄百貨店前のシンボル・ナナちゃん人形もイチゴのケーキのようなデザインの衣装に変わり、街はクリスマスムード一色。

街の皆さんにクリスマスをどう過ごすか聞いた。
女性A:
(家族で)ホテルのディナービュッフェに
男性:
彼女と過ごします。レンタルルームを借りてクリスマスパーティーをします
多くの人が楽しみにするクリスマスだが、物価高の影響も出ている。
女性B:
クリスマスのチキン、七面鳥とか値上がりしているなと
女性C:
化粧品のクリスマス限定のものも高いなと。1000円前後は変わっているかなと思います
物価高ではあっても、子供たちのプレゼントへの期待値も高止まりしている。
男の子:
(サンタさんに何をお願いした?)プログラミングゲーム。自分だけのゲームを作る
物価高の影響がおもちゃにどの程度出ているのか、1万種類以上の商品を扱う名古屋市西区の卸売会社「堀商店」で聞いた。
堀商店のゼネラルマネージャー:
男の子に人気のラジコン類のおもちゃの約半分は、1~2割ほど値上がりをしている状態です

ラジコンだけではなく、男の子に人気の「ヒーロー変身グッズ」や、女の子に人気の「ごっこ遊び用」のおもちゃなども、原材料費の高騰などを受け、この春以降に仕入れた商品の9割以上が、2021年と比べ1割から2割ほど値上がりしていた。

それでも売れ行きは順調だという。
堀商店のゼネラルマネージャー:
いろんなものが値上げになっていますけれども、やっぱり季節を楽しむ気持ち、皆さんの思いに応えるように、企業として努力をしております
10種類のお菓子やおもちゃを詰め合わせたこの店オリジナルの宝箱は、売上が約4割も伸びた。

店を訪れていた親子に話を聞いた。
母親:
クリスマスの時とかは、子供が欲しいものを買ってあげたいなって思っちゃうので。子供が喜ぶ顔を見たいと思いますね
もう1つ、「クリスマスの定番」といえばチキンだが…。
リポート:
ありますね、ローストチキン。1本あたりの価格は1,000円と書いてあります
三重県桑名市の鶏肉店「鳥文」の人気商品は、地元の伊勢どりを使った「ローストレッグ」。クリスマス期間には例年、1日300本が売れるという。

鳥文の社長:
通常の鶏肉の相場自体は前年度より2割近く上がっていますし、本来ならば2割、200円くらいは上げなければいけないところなんです
エサ代や鶏舎の暖房代などの高騰で値上げを考えるところだが、自販機の導入で1本1000円の価格据え置きを実現した。

鳥文の社長:
経費的なことを言えば一番は販売経費、いわゆる人件費が一番大きいです。そこは削減できます。電気代だったり、全て計算しまして「これはいけるな」と
3台の自動販売機を導入し、パート店員の給料1カ月分に相当する「十数万円」の経費の削減ができた。
鳥文の社長:
価格を押さえられた要因の一つに、パッケージの変更がありまして。自前でパッケージを作ってみて、質感はちょっと前よりは薄くなりましたけども、見た目もなるべく落とさずに工夫しました
パッケージを自前で作ることで、コストを150円から70円へと半額以下に抑えた。デザインの考案は、職場の一体感を深めるという効果もあったという。

鳥文の社長:
クリスマスって親子で楽しめる家族団欒の唯一の時なので、そういう時だからお金のこと値上げのことは抜きに、私どもができるところまでは(価格の据え置きを)やってみたという形です。家族での一家団欒を楽しんでもらいたい
(東海テレビ)