天皇陛下と、お住まいの御所で談笑される皇后・雅子さま。
59歳の誕生日を迎えられ、映像が公開されました。

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袖口に刺繍が施されたオフホワイトのスーツに、2連のパールのネックレスという装い。
陛下とともにご覧になっているのは、沖縄文化に関する本や図鑑です。

皇后さまはこの1年を振り返り、文書でお気持ちを述べられました。
この文書発表について、フジテレビの宮内庁担当・宮﨑千歳記者はこう話します。

フジテレビ宮内庁担当・宮﨑千歳 記者:
側近の方から、「今の率直な思いをストレートにお書きになってはいかがですか?」というふうに提案をして、その結果、とても率直な思いを記された文章が手元に届いたと聞いています。

コロナ禍で困難に直面する人々に、雅子さまはこのように綴られました。

「コロナ禍や最近の物価高などにより、多くの人々が様々な困難を抱えながら生活していることに心が痛みます。3年近くにもわたって制約のある生活を続けている子どもたちへの影響も案じられます。」

9月のエリザベス女王の国葬参列のための、イギリスご訪問についても記されています。

「英国のエリザベス二世女王陛下が、70年もの長きにわたる御在位の後、今年9月に崩御されたことも残念なことでした。」
「長年にわたって人々を導かれた女王陛下のお心の深さや知性、そして、その御存在の大きさを改めて感じ、心からの敬意と哀悼の気持ちを抱きました。」

また、日本中が歓喜に沸いた、FIFAワールドカップ・カタール大会の日本代表チームの健闘を称えられました。

「先日のサッカーのワールドカップでは、日本中の人々が熱心に応援をする中、日本代表チームがすばらしい健闘をし、多くの人々に、大きな感動や夢とともに、困難に立ち向かう勇気を与え、日本の人々が心を一つにする機会になったことも印象に残る出来事でした。」

宮﨑記者によると、天皇ご一家はスポーツ観戦がとてもお好きで、全ての試合ではないものの、ご家族で見守られていたということです。

「人生の半分を皇室で」 皇室での“29年半”という歳月

59歳になられた皇后さまが触れられたのは、「29年半」という月日でした。

「今回、50代最後の誕生日を迎えるに当たり振り返ってみますと、私が、当時の皇太子殿下との結婚により皇室に入りましたのが平成5年6月9日、ちょうど29歳半の時でした。本日の誕生日で、その時からちょうど29年半になります。」

「いつの間にか人生のちょうど半分ほどを皇室で過ごしてきたことに、感慨を覚えております。これまでの人生を思い返してみますと、29歳半までの前半にも、また、皇室に入りましてからの後半にも、本当に様々なことがあり、たくさんの喜びの時とともに、ときには悲しみの時も経ながら歩んできたことを感じます。そして、上皇上皇后両陛下のお導きをいただきながら、どのようなときにも、天皇陛下を始め、多くの方々に私の歩みの一歩一歩を支え、見守っていただいてきたことを思い、心から感謝したいと思います。」

愛子さまへの思い

愛子さまのご成長を、ずっとそばから見守られてきた皇后さま。
3月の成年皇族としての初めての記者会見に挑まれた際も、皇后さまは様々な心配りをされていたといいます。

フジテレビ宮内庁担当・宮﨑千歳 記者:
人生に一度の成年皇族としての記者会見ですから、それが愛子さまにとって良い形で行えるように、雅子さまは会見中も近くの部屋で待機されていたと聞いています。
誕生日にあたっても、愛子さまのよい映像を皆さんに提供したり、愛子さまの近況を皆さんに良い形で伝えられるように、一生懸命いろんなことに気を配られるそうです。

体調を整えながら、多くの人々に心を寄せてこられたこの1年。
最後に、こう述べられています。

「これからも、国民の皆様の幸せを常に祈りながら、できる限りの務めを果たしていくことができるよう努力したいと思っております。」

(めざまし8 12月9日放送)