笑顔をのぞかせながら、高齢者の肩を揉む男。

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介護施設の入居女性に暴行を加え、殺害した容疑で、12月7日に逮捕された、冨澤伸一容疑者(41)だ。逮捕前の直撃にはこう答えていた。

冨澤容疑者:
会社の方から、申し訳ないんですけど、言わないでって言われているので。すみません、お答えできないので…。

殺害されたのは、穏やかで笑顔を絶やさなかったという94歳の女性だった。今から約2カ月前、福島・小野町の特別養護老人ホーム「つつじの里」で事件は起きた。

冨澤容疑者は10月8日~9日にかけて、この施設に入所する植田タミ子さん(当時94)に暴行を加え、殺害した疑いが持たれている。

捜査関係者によると、植田さんの遺体を司法解剖した結果、何者かに殺害された可能性が高いことが判明。殺害があったとみられる時間に夜勤をしていた冨澤容疑者が、捜査線上に浮上していたという。

逮捕前には「何も知らない」を繰り返す

FNNは先週、逮捕前の冨澤容疑者に話を聞いていた。

Q.冨澤伸一さんでいらっしゃいますか?
冨澤容疑者:
はい、そうです。

Q.職員の方にどんなことがあったのかを聞いてまして。
冨澤容疑者:
あっ…と、何もわからない…。

その後も冨澤容疑者は記者の問いかけに「何も知らない」と繰り返した。

冨澤容疑者:
亡くなったのは聞いたというか分かってはいたんですけど。詳しいというか細かいところまでは本当に何もわからない。何も聞かされていないというか。

暴行か…元同僚は「真っ先に浮かんだ」

冨澤容疑者の同僚だった人は、事件を知ったときに冨澤容疑者の関与を疑ったという。

冨澤容疑者の元同僚:
彼かなって真っ先に浮かんだ。(入居者で)おびえる方はいました。

そしてこれまでも、冨澤容疑者が入居者に対し、暴行を加えていた節があったと語る。

冨澤容疑者の元同僚:
あざとかかな。何件か続いたときに、何回か疑惑はあったんですけど、証拠がなかったので…。

被害者の家族は怒り

亡くなった、植田さんの家族は…。

植田さんの家族:
(タミ子さんは)我慢強かったよね。残念でしょうがないです。無抵抗、何もできない人をどうしてそういうことを…そういう怒りです。

警察の調べに対し、冨澤容疑者は「体を押したが暴行は加えていない。殺意もない」と容疑を否認しているという。

(「イット!」12月7日放送より)