福井を拠点に大規模なスーパーセンターを展開している「PLANT(プラント)」。正社員やアルバイトなどあわせて4,500人以上が働く、福井を代表する企業の1つだ。小売り・流通業が厳しい経営環境に直面する今、経営戦略について会社のトップ、三ッ田佳史社長に聞いた。

スーパーセンター「PLANT」社長に直接取材

国産牛肉に新鮮な野菜。注文を受けてからつくる本格的グルメバーガー。フルーツをふんだんに使い、その場で味わえる贅沢なフレッシュジュース。

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専門店の半額以下で本格的グルメが味わえるのは、1府13県に店舗を展開しているスーパーセンター「PLANT」だ。日用品や食料品はもちろんトレンドを捉えた独自のサービスを次々と生み出し、訪れる客を飽きさせない。

買い物客:
食料品だけじゃなくて、一回でいろんな買い物ができるのでいい

小売り業界を取り巻く環境は今、厳しさを増している。「人口減少による需要の減少」「インフレによる消費マインドの低下」「エネルギーや原材料といったコストの上昇」など課題は山積している。

そんな中、PLANTの2021年度決算は売上総利益、いわゆる「粗利」が過去最高となった。
逆境の中、なぜ収益力を高めることができるのか?その疑問を経営トップに直接ぶつけた。

PLANT 三ッ田佳史社長:
まず3つの施策を考えていまして、まずは改装。一番お客様が欲しい食事、生鮮周りの所で、匂いや視覚など五感を刺激するよう、いろんな挑戦を岐阜県の瑞穂店から挑戦している

客から見える場所でパンやピザを焼き上げ、見た目に楽しく香りで食欲を刺激する。惣菜売り場では高級感のあるショーケースを設置。量り売りで“デパ地下”のようなワクワク感を演出している。既存店を活性化することで客数や売り上げを伸ばしていく狙いだ。

2つ目の戦略については「プライベートブランド強化」をあげる。

PLANT 三ッ田佳史社長:
プライベートブランドを始める時に、派手な商品、柄は売れないのではないかと心配されていた。シンプルで質が良く値段が安いやつを展開して、今ようやく24億の売上をあげている

店舗ではレジ前の「目立つ場所」、一等地のような所に売り場を設置した。仕入れコストを減らせるプライベートブランドは粗利の改善につながり、またPLANTでしか買えない商品ということで客の来店意欲にもつなげる。2021年度は約300アイテムを開発した。

3つ目の戦略は「業務改善」だ。
これまで店舗ごとに人の手でやっていた作業を次々と機械化した。福井市の店舗では「鍋用のつみれ」1個25グラムを1つ1つ重さを量りながら人の手で作っていたが、2022年から本格的に機械化した。

PLANT 業務改善部・小林能久さん:
必ず朝一で行う作業を機械で一気に集中してやることで、その作業が無くなる。朝一の売り場の立ち上げにすごく有効になっています

労働人口の減少で貴重になっていく人の手は、接客へと集中させる考えだ。

不安定な時代だからこそ「コツコツ」努力

ところで、店舗の改装や機械化を進めると当然コストは積みあがっていくことが予想される。
3つの戦略は実際、実現可能なのだろうか?

PLANT 三ッ田佳史社長:
従業員の努力で「粗利コツコツ作戦」というが、それが成功して今、なだらかですけど粗利が上昇している。利益が出ると、いろんなことに投資ができるし、質が良く安い商品を提供できる

新規出店をストップし、売り上げではなく今ある店の収益力を高めることに力を注いでいく考えだ。
不安定な時代の波に合わせながら展開する「3つの戦略」。どのような未来を切り開いていくのか注目される。

(福井テレビ)