兵庫県明石市の泉房穂(いずみふさほ)市長が、新たに地域政党を設立する意向を明らかにした。市議への暴言で、政治家引退を表明したばかりの泉市長。明石市の政策を広めるため目指すは県知事選、さらに国政への意欲も示した。
"暴言で引退"の市長の新たな試みとは…
明石市 泉房穂市長:
子どもを核とした街づくりや全ての人に優しい街づくりを、しっかり引き継いで発展いただける方におつなぎすると

11月10日、明石市の泉房穂市長は、2023年4月の市長選と市議選に向けて地域政党を立ち上げ、公募などを行って候補者を擁立する方針を明かした。
泉市長は10月、自身に提出された問責決議案を巡って、自民・公明会派の市議に対して「次の選挙で落としてやる」などと暴言を吐いたことが問題に。
その後開かれた議会で、「来年春の任期満了をもって政治家を引退する」と表明していた。

これまで第2子以降の保育料や、高校生までの医療費を無料にするなど、独自の政策で注目を集めてきた泉市長。 一方、市議会では、過半数を占める自民・公明と、長年対立してきた。

「議会がいやがらせをし続けている」
明石市 泉房穂市長:
議会多数派が今の明石市政に嫌がらせをし続けている状況ですから。これを解消する必要がありますので、今の市政継続の議員を過半数にするというのが市民への責任だと

これに対し、自民党会派の林健太議員は…
明石市 林健太議員(自民):
(我々議員は)さまざまな要望を行って、具体的に政策実現していくものも多数ございます。ですので、泉市長が『こっちはいいことやってるんだよ、あっちは古い政治をやっているんだよ』という、まったくのデマでレッテルを貼って市民を誘導していくというのは、やっぱり許せない

まずは、市長選や市議選に全力で取り組むという泉市長。その上で…
明石市 泉房穂市長:
明石市民のためにも、明石市どまりじゃなくて、国や兵庫県を変える必要がありますから、将来的には当然兵庫県知事選も視野に入ってきます。今の兵庫県知事がいいとは思っていませんので、兵庫県知事選挙も視野に入ってくると思います。加えて国政も当然入ってきます

泉市長はイメージとして、橋下徹氏が府知事時代に立ち上げた「大阪維新の会」や、小池都知事の「都民ファーストの会」の名前を挙げた。

政治家を引退する方針は変わらないとしながら、明石で実現した政策を全国に広げていく意欲を見せた泉市長。今後の動きが注目される。
(関西テレビ「報道ランナー」2022年11月10日放送)