ウクライナから長野県高森町に避難している家族は11月5日、一時帰国した。2日夜、住民らが集まって「壮行会」が開かれ、避難家族が半年間の支援に感謝した。
一時帰国を前に「壮行会」
避難家族:
ありがとうございます
日本語で感謝の言葉を述べるのは、ウクライナから高森町に避難している家族9人。

5日、一時帰国するのを前に2日夜、迎え入れた「空手道禅道会」や住民など50人が集まり「壮行会」が開かれた。

パリツカ・ユリアさん:
皆さん一人一人のおかげで、私たちは快適に楽しく暮らすことができました。心から感謝しています
避難してから半年…少しずつ慣れてきた日本での生活
2022年5月、戦火を逃れるため高森町に避難してきた9人。

日本での生活に慣れるため、子どもたちは保育園や小学校に通った。少しずつ笑顔も戻って来た。

男の子たちは空手の稽古にも参加。1日は最後の稽古で昇級試験も行った。

4人全員が昇級―
新しい色の帯で演武!
一方、大人たちは8月からキッチンカーで郷土料理「ピロシキ」などを販売し「仕事」もスタートした。慣れてきた日本での生活。

一時帰国へ…半年間の支援に「感謝」
しかし、ウクライナに残してきた家族らを助けるため一時帰国を決めた。2日夜の壮行会は、避難家族が感謝を伝えたいとビーツのサラダなど郷土の家庭料理を振る舞った。

禅道会の会員:
お肉とかジャガイモがおいしかった、初めて食べた味で
感謝の気持ちを込めた寄せ書きもプレゼント。

「ありがとうございました」など一人一人、習ってきた日本語で書いた。

ツンバルク・アルチョムくん:
日本を離れるのはとても悲しいし、日本で知り合った友達にこれから会えなくなるのは悲しい
禅道会・小沢隆首席師範:
6カ月という短い間だけど、みんなの笑った顔やさまざまなことを思い出す。遠慮なく危険だと思ったら、すぐこっちの方に帰ってきてください
高森町が「第二の故郷」に
最後は日本語で歌も披露した。
唱歌「ふるさと」―

スタシウク・ディナさん:
自分の夫や家族に会えるのはとてもうれしいけど、日本の人にしばらく会えないことを考えるととても悲しい。たくさんの日本人と知り合ってたくさん友達になりました。ウクライナの人に日本の人たちは素晴らしいと伝えたい

避難してから半年。9人にとっては高森町が「第二の故郷」となったようだ。
(長野放送)