愛媛県立とべ動物園のアイドル、ホッキョクグマの「ピース」は12月に23歳の誕生日を迎える。このたび、本物の毛も使われたという超レアな限定キーホルダーが販売され、その製作の裏側を特別に見せてもらった。
とべ動物園のアイドル「ピース」が12月で23歳に
ホッキョクグマのピース。赤ちゃんのころには、ぬいぐるみのような愛らしい姿でフィーバーとなり、今も人工哺育の国内最長記録を更新し続けている。

そのピースの23歳を記念して販売された限定グッズとは、キーホルダー。

鈴木瑠梨アナウンサー:
ピースのキーホルダーです。顔つきもまさにピースそのものですよ。23個限定で販売されるもので、多くの事前応募が来ています。きょうはその製作現場にお邪魔します
製作者は「リアルアニマル羊毛作家」の山崎さん
ピースのキーホルダーを作っているのは松山市の山崎美佐さん。愛犬の「もぐちゃん」も一緒に出迎えてくれた。

作業部屋をさっそくのぞかせてもらった。
鈴木瑠梨アナウンサー:
ここが作業場所ですか?
山崎美佐さん:
普通のリビングなんですけど、一番、環境が良くて、こちらで全部作っています

本物そっくりの作品を作る、その名も「リアルアニマル羊毛作家」の山崎さん。キーホルダー製作を見せてもらう前に、これまでの作品を見せていただいた。

鈴木瑠梨アナウンサー:
すごい!たくさんの動物たちがいますね
山崎美佐さん:
今まで作った子たちです
鈴木瑠梨アナウンサー:
すごい生きているみたいですね

山崎さんがこれまでに作った作品は200個以上!
ワオキツネザルにナマケモノ、中にはとべ動物園の仲間たちも。
鈴木瑠梨アナウンサー:
あの子はもしかしてディディ君じゃないですか。すごい。本当に目の前にディディ君がいるみたいです
大きな体と、ふさふさの毛が特徴のスマトラオランウータンの「ディディ」。こうして並べて見てもディディそのものだ。

鈴木瑠梨アナウンサー:
ディディ君がいるということは、ハヤトもいますよ
もちろんボルネオオランウータンの「ハヤト」も。アルパカの毛で再現した毛並みがリアルだ。

そして…。
鈴木瑠梨アナウンサー:
ピースもいるじゃないですか。こんにちは!この鼻先の黒い感じとかもすごいですね、細かい

赤ちゃんのころのピースそっくり。まるで、とべ動物園にいるような気持ちになれる。
製作にはピースの「換毛」も使用
そして、今回製作されたのがピースのキーホルダー。いつも一緒にいたくなるようなかわいさだ。

いったい、どのように作っているのだろうか。
山崎美佐さん:
こちらが土台になります。ここから作ります
鈴木瑠梨アナウンサー:
こんな細い針金ですか?
この針金に毛を巻きつけて、形を作っていく。

その「毛」というのが…。
鈴木瑠梨アナウンサー:
2種類あるんですね。こちらは?
山崎美佐さん:
羊毛です。ピースに似たちょっとクリーム色です。

山崎美佐さん:
そして、こちらはピースの毛「換毛」です。とべ動物園さんが滅菌消毒をして送ってくれました

実はこのキーホルダー、羊毛に加えて、ピースの生え変わった毛が使われているという。
鈴木瑠梨アナウンサー:
ピースの毛に触らせていただきます。ザラッとしているんですけど、やわらかいですね

山崎美佐さん:
これをお腹と背中に結構たっぷり入れてます。その上からまたこの羊毛を置いて、ひたすら針でちくちく刺すんですけど、羊毛だけよりはちょっと扱いが難しいというか、刺しにくくはなるんですけど、ここにピースの毛が入っているって思いながら、大事に刺しています

貴重なピースの毛を使ったキーホルダー、この日は耳を付けた。
山崎美佐さん:
これをどこにつけるかによって、ピースになるか、ピースにならないか

より本物に近いピースを目指して「ニードル」という細い針を刺して、毛を固めていく。
山崎美佐さん:
1体作るのに10時間くらいかかります

リアルさのためなら時間も惜しまない山崎さん。7月末から始めた製作も大詰めを迎えていた。
山崎美佐さん:
わたしも本当に気持ちを込めて、一体一体作っていますので、当選された方のもとに届くのがすごく楽しみなんですね。喜んでいただける顔を想像しながら、もう少し頑張ります

ピースのキーホルダーの抽選申し込みはすでに終了しているが、この世の中にたった23個しかないピースのキーホルダー。幸運にも手に入れることができた皆さん、いつでもピースと一緒ですね。
(テレビ愛媛)