北朝鮮による拉致被害者・横田めぐみさんなどの早期帰国の実現に向けて、新潟市で拉致問題を題材にした演劇が上演された。拉致被害者5人の帰国以降、進展が見られない中、演劇には世論を喚起したいという思いが込められている。

“世論の力”で被害者救出を

10月26日に上演された舞台劇「めぐみへの誓い 奪還」。この舞台劇は東京の劇団・夜想会がこれまでに全国各地で40回以上公演してきた。

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横田めぐみさん役:
あの…、私はいつ日本に帰れ…、行けるのでしょうか

横田めぐみさん役:
でも、でも朝鮮語を覚えたら、お母さんに会わせてくれるって

劇の中では、北朝鮮でのつらい生活に耐えながら、両親との再会を信じて生き抜こうとするめぐみさんの姿や、めぐみさんの帰国を実現するため奮闘する両親の姿などが描かれている。

当時13歳で北朝鮮に拉致されためぐみさん。

横田めぐみさん役:
助けて、お母さん助けて。帰して、おうちに帰して

めぐみさんの母・横田早紀江さん:
必ず救い出して、祖国の日本の土を踏ませてあげたい

10月23日に開かれた国民大集会
10月23日に開かれた国民大集会

45年もの長い年月、娘との再会を願ってきた母・早紀江さんは国民大集会で声を振り絞り、その思いを訴えた。しかし、思いとは裏腹に、拉致被害者5人の帰国以降、拉致問題に進展は見られていない。

岸田首相:
2002年以来、1人の拉致被害者の方のご帰国も実現していないこと、これは痛恨の極みであります

言葉ではなく、拉致被害者の帰国という結果が求められる中、劇には世論を喚起したいという思いが込められている。

野伏翔 監督:
特定失踪者が多くても、割と知らない人が多い地方もある。そういう人たちにも一回やることによって輪が広がっていくこともあるので、ますます続けていければ

観劇した人:
本当にみんなで力を合わせて、声をあげてやっていかなきゃいけないと強く思った

観劇した人:
政府だけじゃなくて、みんなの力で拉致被害者を帰していかないと、現実にそういう形にならないと思った

世論の力で拉致被害者の救出を。劇の終盤には…

横田めぐみさん役:
私たちの自由を奪ったこの国で、晴れやかな顔をして生き続けるの。そして、いつか必ず。私は負けたくない

(NST新潟総合テレビ)

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