世界の厳しい環境で暮らす子供たちの支援を続ける「FNSチャリティキャンペーン」。
2022年の支援国は、アフリカの最貧国、モザンビークです。

「物価高倒産」の件数が159件と、過去最多となった日本(2022年度上半期・帝国データバンク発表)。
世界的にも物価が高騰していて、それはモザンビークも例外ではありません。物価高騰が子供たちの栄養状態に深刻な影響を与えている実態を、堀池亮介アナウンサーが現地取材しました。

“最貧国”にも世界的な物価高騰の波…日本より高い商品も

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アフリカ大陸南東部に位置し、南北2500キロに渡り海岸線が広がるモザンビーク。
天然ガスなどの豊富な資源を武器に成長を続け、首都マプトには近代的なビルが建ち並んでいます。

しかし地方に行くと、街の景色は一変。舗装されていない道を進み、取材班は首都から北に1500キロ離れたマデモ集落へと向かいます。

やってきたのは、集落にある唯一の市場です。

卵や野菜など様々な商品が並んでいます。生活用品を扱うこの店の店主に、売っている物の値段を聞いてみると…

生活用品店の店主:
この洗濯用洗剤は去年(2021年)1パック5メティカル(約11.5円)だったのが、今年は10メティカル(約23円)に値上がりしました

洗濯用洗剤や食用油などの生活用品が、2021年の倍の値段に高騰していました。

日本円で約12円のパンを、値段は据え置きのままサイズを小さくするなどして、なんとか利益を出す店も。

そして中には、日本よりも高い値段で売られているものもありました。
それは「ガソリン」です。

2021年は日本円で1リットル約150円だったものが、今は約230円まで高騰。
取材した9月時点で、日本でのガソリン価格は1リットル当たり約170円。日本よりも60円ほど高い値段でガソリンが売られていました。

最貧国モザンビークの中でも、特に貧しい農村地域にすら、例外なく襲う世界的な物価高騰の波。この状況が、ただでさえぎりぎりの状態で暮らす子供たちの栄養状態に深刻な影響を与えていたのです。

子供たちを襲う「重度の栄養不良」…悪影響及ぼす「見えない飢餓」

マデモ集落の病院には、多くの子供たちが健康診断のために集まっていました。
そこで取材班が出会ったのは栄養不良の兄弟です。1歳の男の子エデレニオは「重度の栄養不良」の一歩手前。

その兄で8歳のベントは身長が113センチ、体重は21キロ。
日本の子供の平均より16センチも小さく、「慢性栄養不良」と診断されました。

現在の物価高騰が、彼らの生活にどのような影響を与えているのでしょうか?
取材のために堀池アナウンサーが兄のベントに声をかけるも、言葉はなく、どこか、目がうつろです。

ベントが診断された「慢性栄養不良」とは、ビタミンやミネラルなどの必要な栄養素が日常的に不足することによっておこる栄養不良。

身体だけでなく、脳の発達も遅らせ、将来にわたって悪影響を及ぼします。
差し迫った命の危機ではありませんが、「見えない飢餓」と言われる深刻な問題なのです。

わずかな食事 子供たちが置かれた厳しい現実

ベントは農業に従事する両親と、4歳の妹、1歳の弟の5人で暮らしています。
家の中を見せてもらうと、家にある食料は主食となる穀物の粉だけ。サイクロンで畑が被害を受け、食料も収入も減っていました。

そんな状況の中、食べ物を得るために市場へ行くという母・カテリーナさんに、同行させてもらいました。

市場に向かってまず買ったのは、下ゆでされた豆。容器いっぱいの量で約23円です。次に買ったのはトマト、一山で約12円。選んだのは、地元で栽培され、安く、値段が上がってないものだけでした。

母・カテリーナ(25):
もう少しお金があれば、他にタマネギや食用油も買いたかったです

家に帰ると早速、食事の準備です。
作ったのは、この日買ったトマトと豆を、塩で煮ただけのシンプルな料理。

主食は、穀物の粉と水を混ぜ、火にかけながら木の棒でひたすら練り上げて作ります。
どんどん粘り気が増してくるので、終盤はかなりの力が必要に。最後は、ココナッツの殻で形ができるほどの粘り気になれば完成です。

こうしてできたのが、この日1日分の食事です。
しかし、この日のように市場で買った食材で食事を作れるのは、週に2回のみ。質素にも見えますが、実は豪勢な食事なのです。

サイクロンの影響もあり、月の現金収入は日本円で約460円に減少してしまったため、使える食費は週に70円程度が限界だといいます。

では、家に食料がなく、市場へ買い物にも行けない日の食事はどうしているのでしょうか?

別の日、母・カテリーナさんの手にはボウルのようなものが。
堀池アナウンサーが何をしていたのか聞くと、カテリーナさんは親族の畑で、サツマイモの葉っぱを採っていたといいます。

サツマイモ自体はもらうことはできず、“葉っぱ”だけ。これが1日のおかずになります。

背中に1歳の子供を背負いながら、腰をかがめて摘むサツマイモの葉っぱが、家族の貴重な栄養源なのです。
摘んできたサツマイモの葉っぱの調理方法は、シンプルそのもの。水で洗って茹でるだけです。

この日の主食は、これもまた親族にもらったキャッサバ芋。乾燥させたものを砕いて粉状にし、その粉を水で練って作ります。

こうしてできた、主食とサツマイモの葉っぱを煮ただけのおかずが、週に5日のいつもの食事。これを家族5人で分け合いながら食べるのです。

ベントに「お母さんが作った料理おいしい?」と堀池アナウンサーが問いかけると、「うん」と返答が。「さっき黙々と食べていたもんね」と言うと、笑顔に。

「おなかすいてた?」と聞くと、もう一度「うん」と、笑みと本音をこぼしました。

取材の最終日、別れ際に子供たちとサッカーをした堀池アナウンサー。

そこには、遠く離れた世界情勢の影響で、お腹が空く思いをしながらも笑顔で過ごす子供たちの姿がありました。

「FNSチャリティキャンペーン」募金のお願い

「FNSチャリティキャンペーン」では、モザンビークの子供たちのために皆様からの募金をお願いしています。
募金は、銀行振り込みのほか、クレジットカードなどもご利用いただけます。
詳しい募金の方法については、FNSチャリティキャンペーンHPをご覧ください。

【FNSチャリティーキャンペーンHP】
https://www.fujitv.co.jp/charity/

皆様からの募金は、ユニセフ・国連児童基金を通じ、モザンビークの子供たちを支援するために活用されます。皆様からのご協力とご支援を心よりお待ちしております。

(めざまし8 10月19日放送)

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