さまざまな種類があるスマホのアプリ。AI(人工知能)の力で、動物の種類を見分けるというアプリを愛媛県立とべ動物園で実際に使ってみた。
カメラをかざすだけ…AIが動物を判別するアプリ
鈴木瑠梨アナウンサー:
とべ動物園で飼育されている動物は150種類以上。全部覚えるのは難しいですよね。今回はこのアプリを使って、見分けにくい動物たちを判別していきたいと思います
今回、とべ動物園で使ってみるのはAI図鑑アプリ「リンネレンズ」。
アプリを起動してカメラを動物にかざすだけで、AIが動物を瞬時に判別して情報を教えてくれる。
まずは初級編。
とべ動物園に暮らす2種類のバクを、AIは見分けられるのだろうか。
鈴木瑠梨アナウンサー:
この動物は…マレーバクと出ました
とべ動物園・大政昌夫キーパー:
正解です
鈴木瑠梨アナウンサー:
さすがAIです。当てることができました
もちろん、アメリカバクでも…
鈴木瑠梨アナウンサー:
アメリカバクと出ました。しっかりとAIで判別することができました
鈴木瑠梨アナウンサー:
アメリカバクとマレーバク、何が違うんでしょうか?
とべ動物園・田村昌吾キーパー:
体の色が全然違います。マレーバクは前が黒くて後ろが白い。アメリカバクは全身が褐色です
その差は一目瞭然、AIには簡単すぎたかも。
そして、この他にもまだ違いはあるようで…
とべ動物園・田村昌吾キーパー:
アメリカバクは首の後ろに盛り上がった部分があります。これはマレーバクには見られない
天敵の大型のネコ科の動物から急所の首を守るために、筋肉が発達したと考えられている。
一方、マレーバクは性格が特徴的なようだ。
とべ動物園・大政昌夫キーパー:
臆病な部分がありまして、ちょっとした物音でも驚いて走り回ったりとか。私が餌をあげるために扉を開けた瞬間、「ビクッ」とおびえるような感じで
同じバクでも、見た目や性格が大きく違うのだ。
“難問”に挑戦…AIは判別できるか? バージョンアップで精度向上も予定
レベルを上げて中級編。
やってきたのはスネークハウス。4種類のニシキヘビの判定に挑戦する。
鈴木瑠梨アナウンサー:
こちらのヘビはインドニシキヘビと出ました。どうでしょう?
とべ動物園・好永多希キーパー:
不正解です。ビルマニシキヘビになります
残念!次のヘビの判定に挑戦。
鈴木瑠梨アナウンサー:
こちらのヘビはボールニシキヘビでしょうか
とべ動物園・好永多希キーパー:
正解です
今度は見事正解!キーパーさんには、すぐに違いが分かるそうだ。
とべ動物園・好永多希キーパー:
斑紋のつき方が、ビルマニシキヘビとはちょっと違うつき方になってるんですけど
頭の後ろの模様が縦に長いのが、ボールニシキヘビの特徴だという。
最後は上級編。
鈴木瑠梨アナウンサー:
ここにはフラミンゴたちがたくさんいますけど、何種類のフラミンゴがいるんですか
とべ動物園・二宮幸三キーパー:
4種類のフラミンゴがいます
さすが上級編、これは手強そうだが、果たして…
鈴木瑠梨アナウンサー:
一番手前の子を写してみますね
くちばしが特徴的で、少し小柄に見えるフラミンゴは…
鈴木瑠梨アナウンサー:
AIはオオフラミンゴと答えてくれました
とべ動物園・二宮幸三キーパー:
不正解です。一番手前のちっちゃいやつは違うんです
オオフラミンゴではなく、正解はコガタフラミンゴだった。
気を取り直して…続いては羽がひときわ赤いフラミンゴ。
鈴木瑠梨アナウンサー:
出ました!赤っぽいのはチリーフラミンゴでしょうか
とべ動物園・二宮幸三キーパー:
不正解です
鮮やかな羽を持つのはキューバフラミンゴ。またしても正解ならず…
このままでは終われない!
AIは意地を見せられるのか、白っぽい体のフラミンゴを判定。
鈴木瑠梨アナウンサー:
この子はチリーフラミンゴです
とべ動物園・二宮幸三キーパー:
正解です
最後に正解した。
鈴木瑠梨アナウンサー:
ヨーロッパフラミンゴとチリーフラミンゴが一緒に見えるんですけど、どうやって見分けているんですか?
とべ動物園・二宮幸三キーパー:
足を見たら、チリーフラミンゴは全部がピンクじゃないので。ヨーロッパは全部ピンクですけど
足をよく見てみると、ヨーロッパフラミンゴは全てピンクっぽい足。
一方のチリーフラミンゴは、人間でいうかかとの部分だけがピンクになっている。
鈴木瑠梨アナウンサー:
これで4種類を何とか見分けることができそうです
このアプリで使われているAIは複数を同時に判別でき、バージョンアップで判別の精度も上がっていくという。
(テレビ愛媛)