自由気ままな子どもたちに、いつも親はハラハラドキドキ、時にもやもや。
「笑った!困った!」…でもウチの子はどうしてこんなことするんだろう。その行動の裏には、知られざる“子どものココロ”が隠されているはず。

今回、元気なココロちゃんとマナブくんきょうだいの育児に追われる小木(こぎ)さん一家が注目したのは、こんなお話。

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混乱しちゃう前に…記事の続きをチェック!
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「靴を履くときかならず左右が逆になっちゃう我が子。履いていて自分で気持ち悪くないの?と不思議に思いつつ、そもそも一体どうしてこうなっちゃうのか気になる…」


お出かけの準備はばっちり!と思ったのに、よく見るとなぜか靴が左右逆に。

普段、お箸は右手に、お茶碗は左手に持てているのに、どうして靴は反対になっちゃうの?実は「靴を左右きちんと履く」ことって、子どもたちにとっては難しかったりする?育児に役立つ“子育て心理学”を発信している公認心理師・佐藤めぐみさんにお話を聞いた。

きちんと履けるのは「五分五分」なのが子どもたち

――「靴を左右逆に履いてしまう」のには、どんな理由がある?

大人からすると「どうして?」と思うことは子育てでよくあるものですが、この「靴が左右逆」というのもその典型ですね。履き心地でわからないんだろうか、なぜあえて逆なのだろう、などあれこれ考えてしまいます。

小さい子によくある“左右逆”は、まだ左右の認識がないからというのもありますが、そもそも気にしていないということが大きいでしょう。

大人から見れば、右か左かというのは、間違えようのないはっきりした概念のように思えるのですが、実際は向き合っている人から見ると、左右が逆になるように、立ち位置によって変わる抽象的な概念になります。子どもは具体的な言葉を先に学び、抽象的な概念は後からです。よって、3歳くらいでは、右だ左だとママが言っていても、その意味が実際にはわかっていないでしょうし、靴が左右で形状が違うとも気づいていないでしょう。そのため深く考えずに足をつっこんだら、それが逆だったというわけです。

大人からしたら左右逆の靴なんてムリですが、子どもたちはそれが気にならない、もしくは心地が悪いなと思っても、左右が逆という発想には至らない、こういうことなのだと思います。

「左右逆のパターンばかり」と感じる場合は、おそらくはきちんと履けているときは印象に残りにくいのだと思います。小さい子は五分五分で間違えるものだという目で観察してみると別の見え方になるかもしれませんね。


――それじゃあ、子どもたちが「左右」を覚えるのはいつくらい?

子どもたちにとって、左右の認識というのは難しい課題であり、個人差もありますが、おおよそ4歳半前後と言われています。

もっと小さい時期に、たとえば「右手にお箸を持って」とか、「角を左に曲がって」と声かけしたときに、ちゃんとできたという経験をお持ちの方もいるでしょう。そんなとき「もううちの子は左右がわかってる!」という気がするのですが、実際には、それは左右の認識による結果ではないかもしれません。「いつもお箸は右手に持つから」とか「園に行くときいつも左に曲がるから」と単に習慣的なものであって、体が自然に学んでいるからそうしただけということもあります。

このような習慣的ではない物品を用いて、「右の物を取って」と言ったときに正しく選択できることが“左右の認識がある”ということになります。


――子どもたちに左右を教えたい…どうやったら良い?

私たちが日ごろどうやって左右を判断しているかと言えば「自分にとって」右にあれば右、左にあれば左、こういう判断をしています。自分の体を軸にしているわけです。よって、子どもたちに教える際も、その子の体を使って体感させることが「自分から見た右とは、左とは」の理解につながります。

とくに、体を使った“遊び”を通して学ぶのはとてもおすすめです。たとえば、旗揚げゲーム。「赤上げて、白上げて、赤下げて、白下げない…」というあのゲームです。それを、「右上げて、左上げて、右下げて、左下げない…」とアレンジしていきます。上手になってきたら、足も使って「右手上げて、左足上げて…」という変化球も楽しいかもしれません。

子どもに何かを学ばせたいと思うと、大人はつい言葉を頼りがちです。でも言葉でとくとくと説明してしまうと、子どもに上手く伝わらなかったり、興味を持ってもらえなかったり……。体を使う方が楽しく学べると思いますので、ぜひ色々アレンジしてトライしてみてください。

実は、子どもたちが「左右」をきちんと認識するのは幼稚園年少さんくらいの歳から!

それまでは靴を左右逆に履いちゃう…というのは自然なこと。大人から見れば「形も違うのに、どうして気付かないんだろう?」「履き心地悪くないのかな?」と思ってしまう状態でも、単純に先に目についた方の靴を履いただけだったり、本人たちはあまり気にしていないというのが、子どもたちの世界のようだ。

そんな子どもたちと「左右」を学ぶのに使えるのが、おなじみの旗揚げゲーム。
自分の体を使った遊びを通して楽しく「自分から見た右・左」の感覚をつかむことで「うっかり左右逆」もすぐに減っていくはずだ。

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「聞きコミ PRIME online」では皆様からの「育児あるある」エピソード投稿をお待ちしています。「育児あるある」に隠された子どもたちの気持ちを探ってみませんか?

・「もういらない」と言ったから代わりに食べたおやつ。「やっぱり食べる!」と言われて大慌て…同じものを用意しても「さっきのがいい!」と泣かれて大苦戦!
・無くしたと思っていたスマホを冷蔵庫の中から発見!なんでここに入れちゃうの!?

などなど、あなたの投稿が漫画になるかもしれません。

※入力された内容は記事で紹介させて頂くことがございます。
※改めて取材をさせて頂く場合もございます。

(解説:佐藤めぐみ/公認心理師)
英・レスター大学大学院修士号取得・オランダ心理学会認定心理士。欧米で学んだ心理学を日本の育児で取り入れやすい形にしたポジ育メソッドを考案。アメブロの「ちょっと子育て心理学」(http://ameblo.jp/la-camomille/)にて発信中。

(漫画:さいとうひさし)