自由気ままな子どもたちに、いつも親はハラハラドキドキ、時にもやもや。
「笑った!困った!」…でもウチの子はどうしてこんなことするんだろう。その行動の裏には、知られざる“子どものココロ”が隠されているはず。

今回、元気なココロちゃんとマナブくんきょうだいの育児に追われる小木(こぎ)さん一家が注目したのは、こんなお話。

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“かたっぽずつファッション”が流行っちゃう前に…記事の続きをチェック!
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「靴下や手袋などなど、なぜか片方だけなくして帰ってくることが多い我が子……そもそも、なくしものが多くて困っちゃう!」


お気に入りのはずのキャラクターものの靴下、出かける前はきちんと揃っていたはずの手袋、2つでセットのヘアアクセサリーなどなどが、気付いたら片方だけ行方不明に。

「どこでなくしちゃったの?」と叱りたくなる“片方だけ行方不明”現象、ネット上では圧倒的に「靴下」をなくす子どもが多いようだけれど……もしかして子どもたちが色々なものを「片方だけなくしちゃう」のに何か理由はあるの?育児に役立つ“子育て心理学”を発信している公認心理師・佐藤めぐみさんにお話を聞いた。

子どもは「片方なくしちゃう」のではなく…?

――子どもが「片方だけものをなくす」のには何か理由はある?

片方だけなくしてしまう理由というのはないんです……。子どもたちは、片方だけわざわざなくしているわけではなく、たまたまなくしたものが、2つセットになっているうちの1つだったということです。親からすると、1つなくなってしまうと、もう片方があってももう使い道がないため「どうしてかたっぽだけ!(怒)」と感じるのですが……。

片方がまだ手元に残っていることで、もったいないと思う気持ちが強まる分、それまでの落とし物の歴史の中でも悪目立ちしてしまい、「うちの子は、セットものばかりなくす」というイメージがつきやすいのかもしれませんね。全体像を見れば、セットものをなくす子は、単品のものもなくすことが多いと思います。


――じゃあ、子どもが「物をなくす」理由はどんなものがあるの?

まずは年齢です。小さい子ほど、自己管理はまだできないので、なくす頻度は多くなりがちです。また、性格的に注意力が散漫な子もなくしものが多いと言えます。

もともと気質的に注意力が逸れやすい子とそうでない子がいますが、逸れやすい子というのは、たとえば食事中に周囲で音がしていると、きょろきょろしながらそちらに体を向け、手でコップを倒してしまう、こんなことが多いと思います。自ずと、自分の物の管理も苦手なことが多いでしょう。

もう1つ、理由として挙げられるのが、親が面倒を見過ぎてしまう場合です。物の管理に限らず、親が上げ膳据え膳やってあげることに子どもが慣れてしまっていると、物事に責任を持つ機会が減るため、自分の持ち物に関しても「ママ・パパがやってくれる」と思ってしまいます。


――では、なくしものが多い子どもはどうしたらいい?

注意が逸れやすい子は、どうしてもうっかりが多くなります。そういう場合は、「この子はもともと忘れ物をしやすいタイプなんだ」ということを意識し、対策を考えていきます。きょうだいで違う場合も多いので、「この子はこういうタイプなんだ」と個々に見てあげることが大切です。

おすすめなのは、お家の中で自己管理の練習をしていくことです。実際に困っているのは、親の管理下にない時間(幼稚園など)かもしれませんが、残念ながら親は園の中までは入り込めませんので、お家の中で練習するわけです。家庭でできると、外でもできることが増えるものですし、逆に家庭でできないことは外ではできません。

お家の中で、遊ぶときはおもちゃをどんどん出すけれど、終わったらそのまま散らかしっぱなしだから、親が片づけている……。このような場合は、お片づけをすることがいい実践練習になるでしょう。その際「お片づけしなさい」では子どもには伝わりにくいので「床にある○○をこの箱に入れなさい」「お人形の靴は両方そろっているかな?」のように、達成すべき目標行動を具体的にわかりやすく言葉にし、いざなってあげてほしいと思います。

またペアのものであろうがなかろうが、なにか1つなくなったからといって、すぐに代替品を買ってあげるのも望ましくありません。なくなってしまったことで残念に思ったり、困ったりすれば、それ自体が大きな学習になります。子どもの持つ負の感情を「かわいそう」と思うと、つい買ってあげたくなってしまうので、そこはぐっとがまんし「いい学びをしてる」と捉えてほしいと思います。

子どもたちが「いろいろなものをなくしちゃう!」と困っているパパママは多いだろうが、「うちの子、とくに片方だけなくしがち…」と思っている場合は、もしかしたらそれはごくごく普通のことかも。

とはいえ、なくしものが多いのはぜひ直したいところ。そんな時は家の中で「自分のものを自分で管理する」練習をしてみるのがオススメ!
たとえばお片付けひとつでも、大人は無意識に「これは左右で1セットのものだから、きちんと2つあるかな?」などサッと確かめられるだろうが、子どもたちには「○○は両方そろっている?」などの声掛けをして意識を向けてあげるのもポイント。

そして実際に子どもが「片方だけ靴下をなくしちゃった…」という時、「新しいものを買うから大丈夫だよ!」とすぐに代替品を用意してあげるのはNG。
片方だけなくしてしまうと、明日からこの靴下がはけなくて残念…そんな「がっかり」を一度しっかりと体験させることも、「ものをすぐなくしちゃう」「片方だけなくしちゃう」のを減らしていくのに良い学習になってくれるはずだ。

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「聞きコミ PRIME online」では皆様からの「育児あるある」エピソード投稿をお待ちしています。「育児あるある」に隠された子どもたちの気持ちを探ってみませんか?

・「もういらない」と言ったから代わりに食べたおやつ。「やっぱり食べる!」と言われて大慌て…同じものを用意しても「さっきのがいい!」と泣かれて大苦戦!
・無くしたと思っていたスマホを冷蔵庫の中から発見!なんでここに入れちゃうの!?

などなど、あなたの投稿が漫画になるかもしれません。

※入力された内容は記事で紹介させて頂くことがございます。
※改めて取材をさせて頂く場合もございます。

(解説:佐藤めぐみ/公認心理師)
英・レスター大学大学院修士号取得・オランダ心理学会認定心理士。欧米で学んだ心理学を日本の育児で取り入れやすい形にしたポジ育メソッドを考案。アメブロの「ちょっと子育て心理学」(http://ameblo.jp/la-camomille/)にて発信中。

(漫画:さいとうひさし)