「14歳の時に炊き出しに参加して、『なんで豊かなはずの日本でホームレス状態になってしまう人がいるのかな?』という疑問から話を聞いていくと、仕事と貯蓄と住まいの3つを手に入れなければ、一人では脱出できない(ことを知った)。サポートできる体制があればと思った」

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大阪で生まれ育った川口加奈さんは、14歳の頃から、そんな疑問を抱いていた。

その後も、学業のかたわらホームレス支援を続けていた川口さんは、大学在学中の2010年に生活困窮者・ホームレスの支援をする認定NPO法人Homedoorを設立。

夜回りや生活相談を本格的に始めた。

得意なことを仕事に、失敗してもやり直せるように

「仕事」「貯蓄」「住まい」の3つがなければ、ホームレス状態から抜け出せない。

そこで川口さんは「得意なことを仕事にできたら、働いてもらいやすいんじゃないか」と考え、廃品回収などをしながら路上で生活をしていてる人たちに目をつける。

彼らが自転車修理が得意なことを知り、シェアサイクル事業「Hubchari」を開始した。

会社が倒産しホームレス状態に陥ってしまった加藤さん(仮名)は、「川口さんがいなかったら、どうなっていたか分からん」と彼女との出会いに感謝する。

この仕事で収入を得ながら、「Homedoor」が運営する宿泊施設で暮らし、自立を目指している。

「Homedoor」の支援により、これまで2000人以上がホームレス状態から脱却した。

失敗しても人生をやり直せる世の中にしたい。川口さんは「最近は相談者の半分が10〜30代。女性は4分の1近く相談に来るので、多種多様な困窮状態からの脱却に向けてのサポート体制をもっと取っていけたらと思う」とこれからも精力的に活動を続けていくと語った。

認定NPO法人Homedoor 
https://www.homedoor.org/

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