2022年夏に福井県の越前海岸で目撃され、海水浴客にもけがなどの被害をもたらしたイルカ。しばらく目撃情報はなかったが、10月10日前後から、再び同じ越前海岸でダイビング中に目撃されている。
なぜ再びイルカが出没したのか?目撃したダイバーや近隣住民の声と、万が一遭遇した時の対処法を聞いた。

体長2メートルほどの野生イルカ 気付けば足にまとわりつき…

水中で、ダイバーにじゃれるように近づくイルカ。足元をつつく仕草を何度も繰り返し、ダイバーから離れない。

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この映像が撮影されたのは、10月11日午前11時ごろ。越前町の越前海岸で、ダイビングショップのスタッフが客を案内している最中に、体長2メートルほどの野生イルカに遭遇した。

イルカに遭遇したダイビングスタッフ:
僕が足ヒレでお客さんをたたいてしまったかと思い、振り返ったら足元にイルカがまとわりついていた

イルカに遭遇したのは、岸から50メートルほど離れた場所だった。
このスタッフは前日、ダイビング仲間からイルカの目撃情報を聞かされ、遭遇した場合に備えて避難の仕方を想定していたという。

イルカに遭遇したダイビングスタッフ:
僕に興味がひかれるように、水中ライトで照らしたり音を鳴らしたりして。けがはなく、身体はかまれていない

このスタッフ自らがおとりとなり、スムーズに岸へ避難できたという。

以前も福井市でイルカ出没 実際にけが人も… 別の個体か

県内でのイルカの出没といえば2022年夏、福井市の越廼海水浴場などに姿を現したのが記憶に新しい。手をかまれるなどけが人も出た。

今回目撃された越前海岸は、多くのダイバーが訪れるダイビングスポットとしても有名だ。イルカが現れたことに、地元の人たちは…

近くに住む人:
昔からイルカはいた。そこらへんをとんでいた。スキューバダイビングの人が、イルカが来たとインスタグラムに動画をあげているのを見たことがある

近くに住む人:
水族館のイルカじゃないから、海に出てきたらおそろしい。近寄らない。何度もイルカの被害があるから、気を付けてと(町内)放送していた

近くに住む人:
イルカはかわいいイメージがある。被害者が出ていると危険。ルールは守ってほしい

石川県の「のとじま水族館」によると、2022年夏のイルカとは背びれの特徴が違うことから、別の個体ではないとみられる。

県内のダイビングシーズンは10月末まで続く。

専門家は「好奇心から人間に近づいてくる」「発情期、繁殖期はその傾向が強く出る」「海で遭遇した場合は相手にならず、ゆっくりと浮上して陸に上がってほしいと」と注意を呼び掛ける。

(福井テレビ)

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