イギリスで続く、エリザベス女王との最後の別れ。

19日の国葬に向けて準備が進められるイギリスで、地元メディアが報じ始めたのは、エリザベス女王の遺産についてです。

王室の資産は約4兆円、さらに女王の個人資産は720億円にのぼるとみられています。

女王が遺した莫大な遺産、誰がどのように受け取るのでしょうか?

女王から国王に引き継がれるものとは?

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エリザベス女王から、息子のチャールズ国王に引き継がれる資産はどれほどあるのか?

イギリス政治に詳しい加瀬みき氏は「イギリスは遺書を公表しないため、詳細は謎に包まれている」と、誰が・どれほど相続するかは分からないと言います。

しかし、保有資産についてアメリカのフォーブス誌は、イギリス王室で推定約4兆円(280億ドル)、さらにはその中でエリザベス女王が約720億円(5億ドル)あるのではないかと報じています。

約4兆円とも言われる王室の保有資産、どのようなものがあるのか。

まず、1837年以来イギリス王族が住むバッキンガム宮殿が約7025億円、コーンウォール公領が約1863億円、ケンジントン宮殿が約903億円、さらにロンドンで最も有名なリージェント・ストリートの商業施設などからも不動産収入を得ているといいます。

これらを合わせると、王室が保有している土地の総面積は、イングランドの土地の1.4%に相当するというのです。

エリザベス女王の個人資産は推定720億円、その中には女王が息を引き取ったバルモラル城、サンドリガム・ハウス、他にも競走馬・繁殖馬、個人投資、宝石のコレクション、切手コレクションなどが含まれます。

特に馬好きとして知られる女王は、競走馬を所有するなどして2017年までの30年間で約11億円(約670万ポンド)の賞金を獲得したとも言われています。

イギリスの“相続税”事情

チャールズ国王へ相続されるとみられている莫大な遺産、“相続税”についてはどうなるのでしょうか。

イギリスでは一定額以上の資産を相続する場合、40%の相続税を支払う義務があります。

しかし、1993年にイギリス政府は短期間に2人の君主が死去した場合、王族の資産が激減することを避けるため、君主への相続税40%支払いを免除することを決定しました。

これは、王位継承者など一定の条件の下で適応されるため、チャールズ国王が相続する場合、相続税を払う義務がないとみられています。

(めざまし8 9月16日放送)