大阪・堺市のマンションで、母親と娘が殺害された事件。母親の顔には殴られたような痕があったことが分かった。事件のカギを握るとみられる、ブラジル国籍の夫の行方は分かっていない。

2人の遺体が見つかってから1日が経過したが、マンションにはブルーシートがかけられ、物々しい雰囲気が漂っている。

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事件が明らかになったのは、8月24日。大阪・堺市内のマンションに住む、荒牧愛美さん(29)と連絡が取れないという、愛美さんの父親からの通報がきっかけだった。捜査員が現場に向かうと、愛美さんと娘・リリィちゃん(3)が血を流した状態で倒れていて、その場で2人の死亡が確認された。

遺体には数十か所の刺し傷…愛美さんは顔に殴られたような痕

夫を含む家族3人で住んでいたマンションは、2DKの間取り。愛美さんとリリィちゃんはベランダに面した部屋であおむけに倒れていたという。

部屋には鍵がかかっていたため、捜査員らは窓ガラスを割って中へ。室内に荒らされた様子はなかったものの、愛美さんとリリィちゃんの上半身には合わせて数十カ所もの刺し傷が残されていた。

さらに、愛美さんの顔には殴られたような痕があったことも分かった。こうした現場の状況などから何者かが強い殺意を持って犯行に及んだと見られている。

ブラジル国籍の夫はどこへ?勤務先には「2週間休む」と連絡していた

事件後、ブラジル国籍で、愛美さんの夫(33)と連絡が取れなくなっている。愛美さんらの遺体が発見される2日前の22日、夫は勤務先の工場に「朝、事故に遭ったので2週間休む」と連絡してきたという。

そしてこの日以降、連絡は途絶え、行方は現在も分かっていない。夫について職場の関係者は25日、FNNの取材に「勤務態度はまじめで無断欠勤もなかった」と話した。

警察は、夫が何らかの事情を知っているとみて行方を捜している。

(「イット!」8月25日放送)