旧統一教会と岸田内閣の閣僚らとの過去の接点が、次々と明らかになっている。
FNNが実施した世論調査では、関係を指摘された閣僚や議員の説明が「納得できない」という人が8割を超えた。
また、岸田内閣の支持率は、昨年10月の政権発足以来最低の54.%となった。
岸田内閣の支持率 最低54.3%
FNNは、8月20・21日の両日、全国の18歳以上の男女を対象に、電話世論調査(固定電話+携帯電話・RDD方式)を実施し、1,178人から回答を得た。
岸田内閣を「支持する」は、7月調査より8.1ポイント減って54.3%。「支持しない」は9.4ポイント増えて40.3%だった。
岸田内閣の支持率は、政権発足以来ずっと6割台を保っていたが、5割台に落ち込んだ。

内閣改造 “統一教会”対応「評価しない」54.1%
岸田首相は8月10日、内閣改造を行い、閣僚19人のうち14人が交代した。この内閣改造を「評価する」は34.5%、「評価しない」は50.0%だった。

今回の内閣改造で注目されたのが、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)との関係だ。
内閣改造の際、岸田首相は、旧統一教会との関係を自分で点検して見直すよう求め、了解した人を任命したとしている。
こうした岸田首相の対応を「評価する」は38.6%、「評価しない」は54.1%だった。

閣僚らの説明「納得できない」81.2%
また、旧統一教会との関係を指摘された閣僚や議員の説明について、「納得できない」という人が81.2%にのぼり、「納得できる」は11.1%だった。

これを自民党を支持すると答えた人に限ってみても、「評価しない」が71.8%と7割を超え、「評価する」は18.6%だった。

一方、政党が所属議員1人1人について、旧統一教会との関係を党として調査すべきかどうか聞いたところ、調査すべきと「思う」人は76.0%で、「思わない」は18.5%だった。

これを自民党支持者に限ってみても、政党が調査すべきと思う人が70.4%で、思わない人は23.2%だった。
しかし、自民党は現時点では、政治家個人が関係を調査し見直すべきだとのスタンスで、党としての全議員調査には否定的だ。
世論調査の結果を受け、ある政府関係者は「統一教会が足を引っ張っている」と述べた。また、別の政府関係者は、「統一教会とは、キッパリと手を切らないと世論が納得しない気がしてきた」と語った。
今後、旧統一教会への対応が、岸田政権の評価を左右しかねない状況だ。
(フジテレビ 報道局政治部 編集委員 三嶋 唯久)