ふわふわな毛並みに、つぶらな瞳。一つ一つの仕種も魅力的。

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そんな愛らしい姿で、近年、人気を集めているのがウサギだ。コロナ禍の巣ごもり需要でのペットブームも後押しとなり、飼育する人が増え続けているという。

知能は人間の3歳児並み…SNSでウサギが話題沸騰

飼い主(女性):
鳴き声とかはあまり発さないんですけど、その代わり体でいろいろ、鼻でツンツンしてきたりとかが、かわいいですね。ウサギ主体っていうか、みんな親馬鹿になっちゃって。家族のみんなとけんかしなくなった

ウサギは、鳴くことがないので近隣からの苦情も出にくく、散歩の必要もないため、比較的、飼育がしやすいといわれている。

温厚で人に懐きやすく、知能は人間の3歳児並み。
福岡市東区の専門店には、指示に従って「お手」や「おかわり」ができる看板ウサギもいる。

「お手」や「おすわり」をするウサギも
「お手」や「おすわり」をするウサギも

看板ウサギといえば、SNSで話題沸騰中のあるウサギがいる。フォロワー数は、何と2万人超えだ。

SNSで話題のもっけくん(7歳)
SNSで話題のもっけくん(7歳)

話題になった画像は、男性が、部屋いっぱいの巨大なウサギにまたがっているもの。
垂れ耳が特徴的なもっけくん(7歳)は、人が乗れてしまうほどの大きさ…、ではなく、飼い主のTAKUMIさんが画像編集し、巨大化させたモノだ。
その衝撃的な写真は、国内だけでなく、海外からも大きな反響を呼んだ。

飼い主のTAKUMIさんが画像編集し、巨大化させたという
飼い主のTAKUMIさんが画像編集し、巨大化させたという

暑さに弱いウサギ 真夏日に水もない状態で放置され…

近年、広がりを見せるウサギブーム。
ペット保険のアニコム損保によると、保険に入っているペットはイヌ、ネコに続き、ウサギは3番目に多く、2014年からの5年間で、その数は5倍に増加している。

人気を物語る一方で、問題になっているのが…。

この中にうさぎがいます。うちでは飼えなくなりました

大阪府で6月、ダンボール箱に入ったまま捨てられていたウサギが発見された。暑さに弱いウサギだが、真夏日にも関わらず、水もない状態で放置されていたという。

保護した友希さん:
ダンボールを開けた瞬間、初対面の私の胸に飛び込んできた。その時に、怖かったんやろな、暑かったんやろなって。ダンボールに入れて捨てるということは、そこで死んでてもおかしくない。飼えなくなったときは、次の家庭なりほかの飼い主を見つけてほしい

さらに、別の地域では、ケージごとウサギが捨てられていたケースもあったという。

ペットとして人気になる一方で、こうしたウサギの飼育放棄が全国的に増加し、問題になっているのだ。

福岡も例外ではなく、福岡県警によると2021年、落とし物として届けられたウサギは30羽、しかし飼い主が現れたのは、わずか3羽にとどまる。

ウサギは保健所で保護対象外…民間の保護施設が警鐘

こうしたなか、ウサギ好きの有志が立ち上げたのが…。

福岡市うさぎ愛護センター・水上怜奈 所長:
こちらですね、どうぞ。ここでは、50羽、保護できます

7月21日に福岡市東区に開業した、福岡市うさぎ愛護センター。

イヌやネコと違って、保健所での保護の対象外となっているウサギ。そうしたウサギのためのシェルターをと、3年前から福岡市動物愛護管理センターの指導・協力を得て、ようやく完成した民間の施設だ。

センターには、すでに保護されたウサギもいた。

福岡市うさぎ愛護センター・水上怜奈 所長:
ここにいるウサギは、みんな保護した子たちになります。この子は、(元の飼い主側の)アレルギーでって感じでした。ウサギの毛のアレルギーがある人は、呼吸器系とかで息苦しさとかが出るので

ウサギを飼い始めたものの、アレルギーだということが発覚し、やむを得ずこの施設へ…。センターには、こうした保護の相談や依頼が届いている。

福岡市うさぎ愛護センター・水上怜奈 所長:
ウサギを簡単にお迎えできる場所(店)もあると思うんですけど。家族になるので、生涯ずっと、この子たちが寿命を全うするまでお世話をしてほしい。ここの施設にいる子が、ずっとゼロになるように、お知らせや発信をしていきたい

愛らしさで人気が高まるウサギ。しかし相手は生き物だ。
不幸なウサギを少しでも減らすために、家族に迎える前の心構えと準備を忘れてはいけない。

(テレビ西日本)

テレビ西日本
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