自由気ままな子どもたちに、いつも親はハラハラドキドキ、時にもやもや。
「笑った!困った!」…でもウチの子はどうしてこんなことするんだろう。その行動の裏には、知られざる“子どものココロ”が隠されているはず。

今回、元気なココロちゃんとマナブくんきょうだいの育児に追われる小木(こぎ)さん一家が注目したのは、こんなお話。

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一体どこが楽しいの!?答えは記事の続きで…
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「人形を背の順に並べる、ミニカーを色ごとに並べる…なんでもかんでも並べて遊ぶ子どもたち、一体どこがツボにはまってるの?」


黙々と遊んでいる子どもたち、一体何をしているんだろう?と覗いてみると、持っているおもちゃがズラリと勢揃い!
よく見てみると、人形はおままごとに使わず、背の高い順に一列に。ミニカーは走らせないで、色ごとに並んでいる…それぞれ“規則性”はありそうだけれど、これって一体何が楽しいの?

「おもちゃを並べて遊ぶ」子どもたちの気持ちについて、育児に役立つ“子育て心理学”を発信している公認心理師・佐藤めぐみさんにお話を聞いた。

「マイルール」に則る遊びはシンプルで楽しい!

――「おもちゃを並べる」遊び、これって何歳くらいから?

おもちゃを並べるのは、子どもによく見られますね。ただ並べるのなら2歳くらいから、色別や背の順などであれば、3歳過ぎ~幼稚園期が多いと思います。

○○別で並べる際には、その“○○”の部分の定義を認知的に理解できていなければ実践できないことも多く、たとえば、色別であれば、“色”という上位概念の傘下に、赤があって青があって黄色があり、それぞれが何を表すか、その意味を知っている必要があります。

3歳以降、単語の定義や意味をより深く理解するようになってくるので、自ずとこの時期に○○順に並べるというようなことが増えていきます。


――子どもたちはどんなところを楽しんでいるの?

親からすると“何かを並べる行為”は一見遊びには見えないことも多いため、「いったい何が楽しいんだろう?」と感じてしまうこともあるでしょう。でもそれは余計なおせっかいで、子どもたちはその子なりの“切り口”でブロックやお人形、クレヨンなどを見ていることも多いのです。

大人は「ブロックは組み立てて何かを作るものだ」「お人形はごっこ遊びで使うものだ」「クレヨンはお絵かきをするための道具だ」という頭があるかもしれません。でもそういう固定概念がない子どもたちは、その日のその子の目線で「赤いブロックと青いブロックで分けてみよう」とか、「持っているお人形を大きさ順に並べてみよう」とか、「クレヨンを一列につなげてみよう」というスイッチが入ることもあるでしょう。あとはその思いの赴くままに夢中になるわけです。

子どもたちは成長とともに、物事の規則性やルール、秩序などを習得していきますが、その過程で妙に順番や法則にこだわったりすることがあります。親からしたら、融通が利かないとか、面倒くさいなぁと感じやすい時期だったりもします。でも、その子にとってマイルールに則って何かを並べるというのは、シンプルながら集中できる面白い遊びなのだと思います。


――「並べる遊び」がブームの子どもたち…パパママはどう関わっていくといい?

親から見て、すぐに何の順序かがわかることもあれば、ちょっとわからないということもあると思います。「何だろう?」と思ったら、ぜひ「今は何の順に並べてるの?」と聞いてみてください。
子どもは自分が夢中になっていることに興味を持ってもらえると嬉しく感じるものなので、そこから言葉のキャッチボールができると望ましいですね。その際、まだうまく説明できないこともあるかもしれませんが、思いを汲み取ってあげてほしいなと思います。

また、物を並べるというのは、かなり集中してやらないとできないことですので、その集中力をほめてあげるのもいいと思います。とくに日頃「うちの子、なかなか集中できないなぁ」とお困りであれば、こういうタイミングでぜひその没頭感をねぎらっていきましょう。

あと、最後にお伝えしておきたいのが、物を並べる行為と発達障害との関連性についてです。おもちゃを並べるという行為は、自閉症スペクトラム障害のお子さんにも見られる特性のひとつとして挙げられており、ウェブ検索に「物を並べる」と入力すると、数多くの情報が出てきます。しかし知っておいていただきたいのは、物を並べるという遊びは、一般的にとてもよく見られるものです。

自閉症の他の特性が見られないにもかかわらず、ウェブの情報を切り取って過度に心配してしまうと、せっかくの親子タイムの見方が変わってきてしまいます。ウェブ検索は全体像が見えないため、何気なく調べたら、そういう情報がいきなり出てきて気が気でなくなったということは多いものです。部分的な情報に振り回されないよう気をつけ、我が子のおもちゃ並べを温かい目で見守ってあげてください。

黙々とおもちゃを並べて、満足気…大人から見ると「せっかくお人形があっておままごとができそうなのに、何で並べているだけなの?」「ミニカーは走らせないと、楽しくないんじゃ?」とツッコみたくなる行動も、実は子どもたちにとっては楽しい遊び。
色々な規則性や順番、同じ仲間のもの…そんなルールを日々学習中の子どもたちにとっては、「並べること」は十分集中できる遊びとして成り立っているのだ。

パパママたちは、そんな子どもたちの遊びに参加してみるのもおすすめ。「大きさ順に並んでいるように見えるけど…もしかして色も同じ?」などなど、子どもたちが独自に発見した“マイルール”が見つかるなど、会話が弾むかもしれない。

あなたの投稿が漫画になる!エピソード募集中

「聞きコミ PRIME online」では皆様からの「育児あるある」エピソード投稿をお待ちしています。「育児あるある」に隠された子どもたちの気持ちを探ってみませんか?

・「もういらない」と言ったから代わりに食べたおやつ。「やっぱり食べる!」と言われて大慌て…同じものを用意しても「さっきのがいい!」と泣かれて大苦戦!
・無くしたと思っていたスマホを冷蔵庫の中から発見!なんでここに入れちゃうの!?

などなど、あなたの投稿が漫画になるかもしれません。

※入力された内容は記事で紹介させて頂くことがございます。
※改めて取材をさせて頂く場合もございます。

(解説:佐藤めぐみ/公認心理師)
英・レスター大学大学院修士号取得・オランダ心理学会認定心理士。欧米で学んだ心理学を日本の育児で取り入れやすい形にしたポジ育メソッドを考案。アメブロの「ちょっと子育て心理学」(http://ameblo.jp/la-camomille/)にて発信中。

(漫画:さいとうひさし)