枝野発言にカチン
この記事の画像(6枚)年の瀬が近づいたので、今年一年の国会について考えてみた。
先日、野党第一党・立憲民主党の枝野代表が、「今年の国会はひどかった」と総括。これを聞いてカチンときた。だってそれは僕達有権者のセリフだ。
確かにひどかった。
でもその半分は、いやもしかしたら半分以上は、枝野さん、あなたたちの責任ではないか?他人事のように「ひどかった」と言うのではなく、「ひどい国会をやって、有権者、納税者の皆様誠に申し訳ございませんでした」となぜ謝らぬ。
野党の役割は政府与党の監視
野党の役割は政府与党の監視でありチェックである。その役割を果たしたと思っているのか。
数の横暴と言うが、現在の二大政党制を前提とした政治システムは皆さんが決めたこと。野党が連携しなければ与党に対抗できない仕組みになっているのに、「原発ゼロ」「辺野古見直し」など極端な政策の受け入れを条件にしていては、いつまでもバラバラなままだ。
本当に政権を取る気があるのか、野党の人達は真剣に考えてほしい。で、取る気がないなら、「ない」と言ってくれ。
安倍首相にもムカッ
一方の安倍首相。
枝野さんと同じ日の会見で、憲法改正について、「2020年は新しい憲法が施行される年にしたい」と言っただけ。
それだけ?これもムカッときました。
臨時国会では「憲法の議論をする」と言っていたのに、国民投票法案の民放連のヒヤリングをしただけで、実質ゼロだった。
下村さんの「野党は職場放棄」発言に野党が怒った、と言うが、本当のことを言われたから野党も怒っているのだ。なぜ国会に出てこない党は無視して、出てきた党だけで憲法を議論しないのか。最後まで出てこなければ、そんな「職場放棄」の人達はほっといて、採決でもすればいいではないか。
たぶん一部の野党は何を言っても出てこないし、採決には応じないのではないのか。
自民党は、そして安倍さんは、憲法9条の改正を本当に腰を据えてやる気があるのだろうか。国会議員は、有権者に代わって、法律を作ったり、改正するのが仕事だ。自分がどういう法律を作りたいか、有権者に説明し、約束をして選ばれる。だからその約束を守らぬ政治家は存在理由がない。
「国民は国会に辟易としている」
日本維新の会の馬場幹事長が良いことを言った。
「国民は国会に辟易としている。与党が出す案と野党が出す案を対決させろ。」
突拍子もない話ではない。ごく当たり前の話だ。なぜそれができないのだろう。
(執筆:フジテレビ 解説委員 平井文夫)