新型コロナウイルスの感染拡大を受けて開幕が延期されていた韓国プロ野球(KBO)が5月5日、
当初の予定から38日遅れて開幕。日本に先駆けて球春が到来した。

無観客に加え、選手たちは試合中、つばを吐いたり、ハイタッチをしないように求められているほか、審判らにマスク着用などが義務づけられた韓国。
選手もグラウンド以外はマスク、スタンドにはファンの写真をプリントした横断幕、ベンチ上で応援するチアガールもマスク姿…スタジアムに前代未聞の光景が広がった。

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韓国プロ野球の開幕は4月12日に開幕した台湾に続く世界2番目の速さでの開幕となる。
韓国では宗教団体「新天地イエス教会」での集団感染もあり、一時発生源の中国に次いで深刻度が高まっていたが、ドライブスルー方式でのPCR検査の導入や隔離施設の整備、監視カメラやITでの感染者の動向調査など、政府の徹底した「追跡、検査、治療」の防止策により新規感染者数が1桁にまで減少した。

韓国では例年通りシーズン144試合の開催を予定しているが、感染者が相次いだ場合はシーズンの中断も検討している。
また、今後は段階的に観客を入れていくことも検討している。

一方、台湾は当初予定されていた3月14日から約1か月遅れ、4月12日に無観客で開幕した。
日中華職業棒球大連盟(CPBL)は8日から最大1000人の観客が入場可能になると発表。
入場は記名制で、マスク着用、検温を実施するという。

開幕の見通しが立たない日本のプロ野球、アメリカ・メジャーリーグにとってもガイドラインになり得る動きとして注目される。

(フジテレビ・加藤忍)

加藤忍
加藤忍

早稲田大学卒業。フジテレビ入社。スポーツ局すぽると!ロッテ担当、ヤクルト野球中継などを経て現在は報道局兼スポーツ局。