疲れた時に入れば、いつでもリフレッシュできる。そんな装置が近いうちに登場しそうだ。合板卸売業の広葉樹合板(北海道)が、オフィス家具メーカー・イトーキの技術協力を受けて、立ったままで休憩・仮眠ができる「仮眠ボックス」の開発を始めたのだ。

仮眠ボックスの特徴は縦型であること。外観はSF映画に出てくる「ポッド」のようで、内部に設けた凹凸で体を安定させつつ、もたれかかるようにして休む。大きさは公衆電話のボックスほどを想定しているという。※開発中のため変更の可能性あり

仮眠ボックスのイメージ(提供:イトーキ)
仮眠ボックスのイメージ(提供:イトーキ)
この記事の画像(4枚)

提供先はオフィスなどを想定し、2023年夏の販売を目指しているという。興味深い試みだが気になるのは縦型であること。ネットの反応は賛否両論で、評価の声がある一方で、一部では「ディストピア」(反理想郷)を感じるとの意見もあった。

職場では周囲を気にして休めない人も

職場のデスクやソファなどで休むのとは、どう違うのだろうか。仮眠ボックスの狙いや縦型の理由を、広葉樹合板の担当者に聞いた。


――仮眠ボックスの開発を始めた経緯を教えて。

弊社では、コロナ禍での働き方の変化もあり、オフィス家具もサブスクリプションで提供していくものになるのではないかと思っています。そうした中、2021年11月のビジネスマッチングイベントでイトーキ様と個別面談を行う機会があり、技術が弊社の構想していた新商品・サービスに利用できると考え、意見交換を重ねた結果、契約に至りました。

オフィスへの設置イメージ(提供:イトーキ)
オフィスへの設置イメージ(提供:イトーキ)

――縦型なのはなぜ?机などでも休めるのでは?

休憩・睡眠用のベッドや自席での睡眠は、周囲の目もあり、気軽に休むことができません。また、ベッドなどは水平方向に寝転んで休憩するので、広いスペースが必要になり、面積の限られたオフィスなどには多数設置することが困難です。ボックスタイプであれば、立った姿勢のままの睡眠を実現するのでこれらの課題を解決することが可能になります。