「カァカァ」と鳴く“白い鳥”

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番組に寄せられた動画には、非常に珍しいある鳥の姿がとらえられていた。

電柱にとまっているのは、真っ白なカラス。「カァカァ」と鳴き声をあげている。

黒いカラスと並ぶとひときわ目立つ白い羽。飛んできた黒いカラスに餌をねだる場面も見られた。

白いカラスが現れたのは、東京・稲城市の山の中にある穴澤天神社。動画を撮影した女性が白いカラスを見たのは、7月10日朝、犬の散歩をしている時だった。

女性は「見られないものを見られたので、その日は本当に1日テンションが高かった。神社の神の使いかなとか言っていた」と話す。

「神様のお告げみたいな…」

住民によると、白いカラスが町に現れたのは1週間前。朝と夕方に神社の森にいることが分かった。神社の人にも動画を見てもらった。

穴澤天神社の山本秀信禰宜(ねぎ)は、「初めて見た。神様のお告げみたいな、ありがたいというか…」と笑顔で話した。

また、山本大貴権禰宜(ごんねぎ)は「貴重な鳥が神社にいるのは、神がかりなものを感じますよね」と話した。

住民にも動画を見てもらうと「本当だ、カァって言った!」「カラスに見えない」と驚きの声を上げた。

群馬でも確認…東京まで飛んできた?

出現する確率は数万羽に1羽程度と、極めて貴重な白いカラス。しかし、2022年に目撃されたのは今回が初めてではない。今から2カ月前、群馬・高崎市で電柱に止まったり、畑を飛び回る白いカラスが確認されていた。

では、今回の白いカラスは、群馬から飛んできたのか。“カラス博士”こと東都大学の杉田昭栄教授は「前回(群馬)と今回の(東京)の比較してみると、カラスの種類が違います」と指摘する。

住田教授によると、群馬のカラスは「白変個体」と呼ばれ、体の色を作るメラニン色素がわずかのため、体の一部に黒く色がついている。一方の東京のカラスは「白化個体」と呼ばれ、メラニン色素が全くないため、全身が真っ白いのが特徴だという。

杉田教授は「今回のような白化個体というのはとても珍しいという風に思いました。なかなか長年追いかけてても撮れるものではない」と話している。

(「イット!」 7月14日放送)