長野市にボディーケアも受けられるカフェがある。開業したのは2人の理学療法士。「体の内と外」から健康を支えようと、両方に力を入れている。

内と外の両方から健康支えたい

手前のカフェスペース
手前のカフェスペース
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和やかに会話する客と店員。一見、おしゃれなカフェだ。ただ奥をのぞくと、ボディーケアを受ける客がいた。

ここは2021年9月、長野市の長野電鉄本郷駅の隣にオープンした「カフェ&ケアスペース トゥキピステ」だ。「トゥキピステ」は「支点」を意味するフィンランド語。「誰かの支えになれたら」という思いが込められている。

奥のボディーケアのスペース
奥のボディーケアのスペース

営んでいるのは、共に理学療法士として病院で働いていた西澤尚真さんと横田幸子さんだ。

トゥキピステ・西澤尚真さん:
体の内と外を両方から支えていくものができたらいいなというところで、今、(人生)100年時代という長い時代を健康で過ごさないといけないと思うんですけど、整形外科を受診される前のサポート、リハビリが終わった方のサポート、両面の受け皿があればいいなと

「腸活」と「そしゃく」に着目したメニュー 体の不調を聞く場所にも

店の手前半分は、西澤さんが主に担当するカフェスペースだ。一番人気は「オーガニックグラノーラ&ヨーグルト」。「体の内側から健康に」と、「腸活」と「そしゃく」に着目したメニューを提供している。

記者リポート:
グラノーラ&ヨーグルトをいただきます。グラノーラの食感がしっかりしています。フルーツの甘みとヨーグルトの酸味が合って、とてもすっきりした味です

トゥキピステ・西澤尚真さん:
幸せホルモン「セロトニン」という物質があり、腸で作られたりもするので、腸活はすごく大事だなと

こちらは、野菜や果物を強い圧力をかけて搾ったコールドプレスジュース。熱を加えていないので、栄養素を損なうことなく吸収できる。

カフェは、会話の中で客から体の不調や悩みを聞く場所にもなっている。

カフェの来店客:
健康的な部分ではオーナーの方とか専門職なので、自分の体の悩みとか聞いてもらえて、おいしいジュースとか飲めて、そういう点はすごくいい

ボディーや足のケア、エクササイズ…体のバランス整える

店の奥は「体の外側」からアプローチするボディーケアのスペース。担当の横田幸子さんは西澤さんの元上司だ。

トゥキピステ・横田幸子さん:
日々の生活の中で凝り固まった、形状記憶された体をリセットするのが目的

体のある部位に起こる不調は、別の部位が原因となっていることがあり、横田さんは筋肉や骨格など体全体の調整をしているという。

トゥキピステ・横田幸子さん:
肩こりの原因の一つとして、ここだけではなく、下半身の筋肉がうまく使えていない人がいる

肩こりのケアの一つとして、横田さんは足のケアと下半身のトレーニングを勧めている。姿勢が良くなり、肩こりの予防や軽減につながるそうだ。

ボディーケアの客:
この前は右が崩れてた

トゥキピステ・横田幸子さん:
うん、そうですね

足裏の「アーチ」部分の調整を受けた女性は…

ボディーケアの客:
(ボディーケアを)やる前と後では立った時に感覚が違う。地面にしっかり両足で立っている感じがする

こちらは北信地域では初めての導入というシルクサスペンション。天井からつるされたハンモック状の布を使ったエクササイズで、体のバランスを整え体幹も鍛えられるそうだ。

トゥキピステ・横田幸子さん:
左、止めといて、右に3回、止めている方が大切です

トゥキピステ・横田幸子さん
トゥキピステ・横田幸子さん

トゥキピステ・横田幸子さん:
ボディーワークという形で筋肉量を増やすより、体の動きを修正していく目的があります。一番のメリットは、ご自身の左右差やうまく動かせないところが自覚できる

ボディーケアの客:
普段、体を動かさないので、週一、動かしてすごくすっきりして帰っている。週の終わりは体がだるくなるんですけど、受けた後はすごい仕事もしやすく調子が良い

体の内と外から健康に。2人の思いは徐々に実を結び、30代から50代の女性を中心に利用者が増えている。

トゥキピステ・西澤尚真さん
トゥキピステ・西澤尚真さん

トゥキピステ・西澤尚真さん:
お客さまの幸福度を上げられるように、カフェでは体の中から良くするようにしてほしい。ケアスペースをご利用いただいた方は体を動くようにしていただいて、誰かの小さな支点、支えになれればと思う

(長野放送)

長野放送
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